になる。そろそろ。楽しくて楽しくて仕方がないため、練習に時間を使い過ぎないようにするのが大変なくらいだ。1人でも十分楽しいけど他の楽器と合わせたり、オーケストラに入ったりするのもさぞ楽しいんだろうなあ。ま、当面無理だけど。
 実は前回Leeという人が書いた練習曲で引っかかって、初めて「もう1回」を申し渡された。ベストを尽くした上で停滞を余儀なくされる状況にはかなりストレスが付きまとう。ともあれルーポ〔ギーギー言う音。安物のチェロだと弓の位置を下げる程に酷い音がする。〕を気にせず、全体的な姿勢とか指の使い方、弓の軌跡などを見直す忍耐の1週間を過ごした。そのお陰か今回はなかなかいい感じに。注意されたことに意識的に取り組んだ跡が見られるとかで、お互いに笑顔が多かった。
 今回ようやくmano largaとかいう左人差し指を若干移動する練習が始まった。1年目は基本を定着させるために、これ以上新しいポジションは習わないらしい。早く上手くなりたいけど、成果を実感する前に帰国になりそう。残念。「近所にコンチェルティスタのマエストロがいて、楽器はタダでレンタル。」なんて日本ではあり得ないだろうなあ。
 面白いことにチェロの練習をしているとスロヴェニア語などのマイナー言語の勉強とか筋トレがしたくなってくる。同じ脳の部位を使う作業なのか…。「複雑なことは考えない」で、指導者に「言われた通り」、体の一部分を集中的に虐めて、小さな達成感を断続的に味わう繰り返し。勿論その先には創造性とか知性を働かせる段階が待ち受けているわけだけど、そこに辿り着く以前にも楽しく楽観的にやれる忍耐力を〔なるべく若い内に〕培うことの重要性を頻繁に感じる。
cello