に行った。と言ってもヌードになる人もならない人もいて、あまり混雑しない奥まったビーチで他人を気にせず好きなようにリラックスできる場所として認識されているらしい。子供連れの家族や老カップル、学生グループ、ドイツ人やイギリス人観光客、など色んな人がいた。唯一の条件は沿岸道路からかなりハードなカルソの崖を降りる体力があるということ。
 一緒に行ったのはゴリツィアの友達だったんだけど、彼らにこの場所を教えたのはトリエスティーニだったそうだ。誰でも知っている場所というワケではなさそう。彼らの1人が、グラードやシスティアーナには自意識過剰な人間が寄り集まってお互いに観察して批判し合うイヤらしさがあるけど、ここにはそういうストレスがない、と言ったのが印象的だった。
 ビーチは道路からは木で隠される格好になっている。唯一の難点は足場が石だらけで少し不安定なところ。スニーカーでビーチにおり、ビーチでは水中用の靴(ビーサンではかなり心許ない)を履いた方がいいと思う。海の水はトリエステのすぐそばとは思えない程透き通っていて、見上げると太陽に照らされたカルソの白い断崖絶壁がすぐそばにそそり立っている。ドゥイーノの城やミラ・マーレ、グラードやイストゥリアも見える。沖ではコッツェ(ムール貝)を養殖していて、ビーチのそばでも収穫している人がいた(合法?)。
 太陽が大分傾き帰り支度を始めた頃、スポーティーな女子学生が1人でやって来て、ササッと服を脱いで気持ちよさそうに海に入り、すごい勢いで泳ぎだした。今度はスイカや浮き輪、ボートを持って戻ってこようと話しながらビーチを後にした。
 場所はドゥイーノとミラ・マーレの間。車はトンネル付近に止めてビーチに降りていく。