はGianniというゴリツィアで一番量が多くて安い学生に大人気のレストランでバイトしているトレント出身のVale(Valentina)。彼女は去年国際政治学で卒業して、今specializzazioneをやっているそうだ。〔現在イタリアではlaureaに3年、specializzazioneに2年かけてからmasterに進む。〕彼女はGiuliaとは正反対の性格で、めちゃめちゃ外向的でノリがいい。時々スペイン語の音楽を大音量で流し、一緒に歌って踊ってご機嫌になる。今日は「スロヴェニア語を勉強したいんだけど」と相談され、入門書を貸してあげたらすご~く喜んで何回もキスされた。Giuliaもリュブリャナ大好きって言っているし、スロヴェニア(人)アレルギーがあるのは国境地域のイタリア人(特にゴリツィアーニ!)だけなのかな、と思った。まあそんなもんか。
 2人ともすっごい夜型で、昼過ぎまでアパートは静まりかえっていた。お陰で朝色んなことが出来そうでよかった。起きてきたValeは皿洗いのお礼にか、リゾットを作ってくれた。その後彼女の友達がどどっとなだれ込んできて、これはひょっとするとまた騒音問題で悩まされるのかも、と少し鬱に。とにかく人なつこいValeのパワーに圧倒されてしまった。
 午後に初めて大家さんに会ってこれまたびっくり。とにかくよくしゃべる。今ようやく帰って行ったんだけど、アパートがし~んと静まりかえったような気がする。 GiuliaやValeもうんざりらしく、大体用事があると嘘を言って適当に切り上げるそうだ。電話でも同じことみたい…。「この女、永遠に切らないでしゃべり続ける気だ!」とGiuliaがプリプリしていた。この大家さんはクロアチア(リイェカ)からの移民で、クロアチア語をしゃべる。私がリュブリャナでスロヴェニア語を勉強したと言ったらとても喜んで、クロアチア語とスロヴェニア語で少し話した。「昔はドイツ語もできたのよ。どんどん忘れちゃう。」と言っていた。こういうのはゴリツィアならではの経験かな、と思う。大家さんは若いルームメート達にとっては確かに過干渉なのかもしれないけど、すごく親切だと思う。本棚が欲しいと言えば月曜日にもってくると約束してくれ、靴が出ているのを見てはスペースを見付けてくれた。私の部屋は2人用なんだけど、値段はシングルの相場より安いくらい。しかも留守にした月の光熱費は払わなくていい。
 う~ん。今のところ新しいアパートにすっごく満足。場所的にも便利だし、人が沢山来るのもうなずける。それと、スロヴェニア語を習ってきて本当によかったなあと思える1日だった。