愛読しているブログのオーナーである久保はつじさんから、たまには自分の若い頃の話もしてみなさいというお話をいただいたので、昔の記事(2005年7月9日)に多少、手を加えて再掲いたします。



当時、本に関する質問がブログ仲間の方からまわってきて、それに答えたのが、自分の青少年期を語っていると思います。


    



・・・略・・・

    

☆好きな作家

だんだんと難しい質問になってきます。(笑)思いつくままに挙げれば、司馬遼太郎、松本清張、山口瞳、山本周五郎、吉村昭、山田風太郎、永井荷風、サマセット・モーム、カート・ヴォネガット、ジャック・ヒギンズ・・・。何の脈絡もない。本棚に比較的多くあった作者を並べました。

    

☆思い入れのある本

5冊挙げるというのが難しいですね。子供の頃からの読書遍歴を思い出して、その時々の思い出に残る本などを挙げてお茶を濁そうと思います。


①サイボーグ009(石森章太郎)

いきなり、漫画です。(笑)私の子供の頃は少年漫画全盛時代で、幼稚園から小学校低学年の頃は「鉄腕アトム」、「鉄人28号」、「ストップにいちゃん」などの連載があった「少年」。「伊賀の影丸」、「おばけのQ太郎」、「おそ松くん」の「少年サンデー」。高学年になると「巨人の星」、「あしたのジョー」の連載があった「少年マガジン」、子供ながらにドキドキした「ハレンチ学園」の「少年ジャンプ」。で、中でも熱中したのが「サイボーグ009」でした。自分で登場人物を考えて漫画(イラスト)を書いたりしていました。本はほとんど読みませんでしたね。学級委員の女の子が「路傍の石」(!歳がわかる。(笑))の読書感想文なんかを書いていると「すげいなぁ。難しい本読んでいるだなぁ。」なんて思っておりました。(笑)


②「車輪の下」(ヘルマン・ヘッセ)

中学に入り、最初に読んだのが「中一時代」(旺文社、これも古い!)の付録の夏目漱石「坊ちゃん」。当時、旺文社文庫というのがあったのですが、薄いながらも同じデザインでした。俺も大人の仲間入りだぁなんて思ったなぁ。(笑)その後、吉川英治の「宮本武蔵」。布張りのハード・カバーで全3冊だったような気がします。小遣いでは買えない高い本だったから、父ちゃんに頼むと買ってくれました。少し喜んでいたような気がするな。子供の成長を感じたのでしょうか。それから北杜夫の本を読み漁りました。で、「車輪の下」は当時、講談社が文庫を初めて出版し、そのうちの一つが「車輪の下」でした。もう、内容も覚えていないのですが(笑)、学生の挫折のような話で、結構ショックを受けたような気がします。


③「静かなドン」(ショローホフ)

中学1年の1学期だけは「中一時代」、「中一コース」(学研)の影響で中学生になったら勉強しなければいけないのだ(バカボンのパパ風なのだ。(笑))と思って勉強していたのですが、読書の面白さを知り、勉強はせずに読書三昧の日々になりました。当然、成績も落ち、志望校ではない三流都立高校に入学。その後の三流公立大、三流公務員、三流会社員・・・と続く三流人生の始まりです。(笑)まぁ、三流も割り切ってしまえば、それなりに居心地が良かったりして。(苦しい言い訳です。(笑))

その頃、挫折感、焦燥感、不安感のはけ口として西日のあたるサウナ状態の2階の部屋で汗をダラダラ流しながら「静かなドン」を黙々と読んでおりました。(笑)全8巻だったかな。とにかく、長かったけれど面白かった印象があります。しかし、内容はほとんど覚えておりません。(笑)また、この頃、芥川竜之介の「侏儒の言葉」にも結構はまっておりました。屈折した青年の心情によく合っていたんでしょうね。(笑)



④「土曜の夜と日曜の朝」アラン・シリトー

三流都立高校生の不文律に従い1年間の浪人生活の後、三流公立大学に入学しました。以前、名画座通いの話を書きましたが、とにかく勉強がしたくない。(笑)現実逃避のための映画鑑賞であり、読書だったような気がします。どんな本を読んでいたかは覚えておりませんが、たぶんサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」やら大江健三郎の「個人的体験」など当時の若者が読んでいた本を読んでいたと思います。シュール・リアリズムに興味があって、マックス・エルンストのコラージュ集「百頭女」を図書館から借りてきて読んだり、「去年マリエンバードで」という訳のわからない映画を見にいったりしました。ポール・デュボーの絵画展に友人と一緒に行って、感動したりしましたね。大学に入って、自分を変えてみようと思ってサッカー同好会に入りました。スポーツなんてやった事がなかったので、どうなる事かと思いましたが、その後の人生で同好会での4年間は非常に役に立ちました。一言で言えば、もの事を難しく考えずプラス思考で対処することができるようになりました。(本当かよ?笑)で、「土曜の夜と日曜の朝」なんですが、イギリスの工場労働者の青年の日常を描いた小説です。「怒れる若者たち」ですね。土曜日の夜にパブでビールを飲んで、次の日のフットボールの試合の賭けをして、中年の人妻と交渉を持ち、二進も三進もいかないような日常の中で焦燥感を募らせる。そんな話だったような気がします。(笑)曖昧ですみません。真実を知りたい方はご自分で読んでみて下さい。(笑)映画化もされていたような気がします。


⑤「断腸亭日乗」永井荷風

社会人になってからは冒険小説や、推理小説など娯楽としての読書の色合いが強くなりました。ビジネスマンの必読書、「坂の上の雲」も読みました。(笑)山田風太郎の忍法シリーズなんかも荒唐無稽で好きだなぁ。それから東京の古い町並みを歩くのが好きなんですが、そんなところから30代半ば頃、永井荷風の「墨東綺譚」、「腕くらべ」、「おかめ笹」を読みました。そこから「断腸亭日乗」へ。天候の記述しかなくとも読ませるところがすごい。(笑)また永井荷風の人生は勝手気ままと言えば、そうなんでしょうが何と言う孤独。個人主義、耽溺主義の行き着く先に感慨を覚えずにいられません。    









なんか、「好きな本バトン」なのか、単なる年寄りの脈絡のない回想録なのか、わからない内容になりましたが、こんなもんでよろしいでしょうか?


・・・略・・・