ワゴン前で睨めっこ。容赦なく陽が照りつける。普通、古書屋といったら陽を避けて店を構えるものだが、痛いぐらいに日が差している。まあ、店はそこから数メートル奥まったところにあるから、日差しは無縁なのである。しかしワゴン台の商品は哀しいかな、まともに燦々と陽を浴びている。そのせいで本の素材によっては、すでに印刷された題字が読めなくなってしまっているものもある。追加された本のタイトルを何とか拾っていくと、幾つかめぼしいものが見つかった。


漢文の基礎でも勉強しようと『漢文入門』(現代教養文庫・魚返善雄)170円。『三度のメシより古本!』(平凡社新書・樽見博)の影響もあり、『馬琴 その生涯と芸術』(アテネ文庫・麻生磯次)120円。論客、長谷川如是閑(父は浅草花やしきを開業)の『封建文化と近代文化』(アテネ文庫)120円。すでに第一、二巻を手に入れていた『本朝画人傳』(中公文庫・村松梢風)の第三~六巻も見つけ、各120円で。すでにあるけどオマケに『頭脳大テスト 第一巻』(角川文庫・都筑道夫)120円で終了。


そんないっときの晴れ間も嘘のように、夜には土砂降りの雨でびしょぬれになった。