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お彼岸には、お寺では彼岸会といって、

お彼岸の、つまり、秋分の日(又は春分の日)の前後

七日間に行う行事があります。


春分の日、秋分の日の太陽は、真東から昇り、

真西に沈みます。


春分の日、秋分の日は、二十四節気の一つで、

季節の節目であり、

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉のとおり、

春分の日は寒さが弱まり、秋分の日は暑さが弱まり

お墓参りに良い時節柄です。


日本独特の行事で、聖徳太子の時代から始まると言われ、日本人の

仏教信仰のありがたいものです。




ところで、彼岸とは、サンスクリット語の

パーラ(波羅)の意訳とされています。


彼岸とは、此岸、こちら側の岸、

即ち、娑婆世界という私たちの現実世界と、

彼岸、彼方の岸、即ち、涅槃の安らぎの世界の間に、川が流れています。


この川は、煩悩、業、苦という川です。


この川を渡って向う岸へ行くと、涅槃の世界へ

行けるということを意味します。


この涅槃のことを、彼岸と言うようになりました。



お彼岸には悟りの世界、

涅槃寂静の世界に成仏している

ご先祖様の安住と生善を祈ります。





ところで、

彼岸のパーラ(波羅)に関連し、

六波羅蜜という言葉があります。 


涅槃という彼岸に渡ること、即ち、

波羅(波羅蜜)のためには修行が必要です。


この修行を菩薩がなす六つの行を

六波羅蜜と言います。


ちなみに菩薩とは、仏道を歩む修行者のことです。


六波羅蜜(ろっぱらみつ)は、

今いるこちらの迷い苦しみの世界から、あちらの世界、

即ち、静かで迷いも苦しみも、

輪廻転生もない、仏の世界の境地に

入るための大修行。



まず初めに行う

第一段階の修行は、

檀波羅蜜(檀那波羅蜜、布施波羅蜜とも言う)


欲望を消滅させ、心を普く行きわたらせた人々に

恵みを施す布施。

布施の内容は無畏、即ち、智慧あれば大衆の中で

説法しても畏れる 心は一切ないですよという

「無畏の布施」「財物の布施」「法(仏の教え)」の

三つの布施を基本とする大行。


第二段階の修行は、戒波羅蜜。


この大行は、在家の菩薩、信者が持ち、保つ戒は

もちろん、出家者の持ち、保つ戒を持する

(自分の物とし堅固に保持し続ける修行。


第三段階の修行は、忍辱波羅蜜。


この大行は、一切の有情

(心を持っている生きとし生けるもの)はもちろん、

非情(心を持っていないもの。例えば、植物、石等)

が、修行者に加える、困難、苦しみ、迫害等に 

堪え忍ぶ修行。


第四段階の修行は、精進波羅蜜。


この大行は、六波羅蜜のうち、

最後の般若波羅蜜を除いた、

五つの波羅蜜を自身の身心を懸命に 

努力精進して行いなさいという修行。


第五段階の修行は、禅波羅蜜。


この大行は、心を定(瞑想、禅定)の

境地にとどめ(止めおき)る。

この禅定の境地を自分のものとし体得し修める。

これにより、一切の妄執、迷い、煩悩を離れれば、

身心は寂滅という最高の法楽

(仏の世界のこの上ない楽しい境地)得て、

禅定の世界に安住でき、心は不動なり。


第六段階の最後の修行は、般若波羅蜜。


この大行は、智慧を体得する修行で、

すべての仏の教えを智慧として持し、

そして、一切の或、業、苦を断ち切る修行。

苦るしみを断ち切るのは智慧によると

いうことを知る。



(和尚様に教えて頂きました)




春と秋のお彼岸は、お盆と並んで

故人や先祖を偲ぶ、大切な時期です。

一年の中でも気候のよい、過ごしやすい時期でもありますので、お墓参りなどに行かれてはいかがでしょうか




お読みいただきまして、ありがとうございました。