[PL第36節]エヴァートンvsマンチェスターシティ | シティなび

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2022−2023イングランド・プレミアリーグ第36節

エヴァートン0−3マンチェスターシティ


シティのSYSTEM


選手交代:ギュンドアン→ベルナルド・シウバ、ハーランド→グリーリッシュ、ロドリ→カルヴィン・フィリップス、ルベン・ディアス→セルヒオ・ゴメス


得点者:37分ギュンドアン、39分ハーランド、51分ギュンドアン


エヴァートンのSYSTEM


選手交代:キャルバート・ルーウィン→モペイホルゲート→コーディ、ゲィエ→オナナ、ガーナー→グレイ


試合展開としてはシティがボールポゼッションでイニシアチブを握りエヴァートンはボール奪取からのカウンターだった。この試合のシティでいつもと違ったのはビルドアップ時左SBアカンジがインサイドへと絞り偽SB化したことだろう。左アカンジで右がウォーカーであればビルドアップ時は基本ウォーカーが絞るのだがアカンジだった。アカンジの左SBはできないことはなく守備面では対人の強さとデュエルで対峙する相手を封じれる守備力あるが偽SBに適応できるかと言えば器用さがないしゲームメイク力が乏しく難しさがある。なので途中から左CBラポルトがロドリの脇に入って右へと対角線のサイドチェンジを入れたりと起点となるパス出しをしていた。ここでアカンジはそのままラポルトの前に残ってるように見えたがこれはエヴァートンの中盤ラインをピン留めしてラポルトにプレスがかからないような策があったのだろうか。ラポルトはボールポゼッション時偽CBのように1列前に上がるので最終ラインは2バックにも可変する。エヴァートンはカウンターが鋭いから最終ラインにスピードあるウォーカーを残すことでカウンターを抑える。試合途中にはアカンジが3バック左へと戻りラポルトはそのまま偽SBとしてCMF化していた。アカンジの左SBは出口にはなるし積極的な攻撃参加は見せるがクロスの精度がイマイチだし崩しの局面では難しいものがある。


次はシティの攻撃に触れるがサイドからの仕掛けとクロスを多用していた。右からの攻撃だと右WGマフレズが外でボールを受けると内側へと切れ込んで右サイドのスペースを空ければウォーカーが攻め上がって幅を保つのでマフレズの繋ぎパスをロドリが右へと展開しウォーカーを使う。ここでマフレズが内側へ切れ込むことで守備ブロックを中へと引っ張り守備のズレを生むのと同時に大外に広がるウォーカーへの対応に迷いを生じさせ撹乱させるのがポジションチェンジをする狙い。このポジションチェンジとあとはポケットへの侵入。右WGマフレズが右サイドでボールを受けると右IHアルバレスがダイアゴナルランでハーフスペースからポケットへと侵入するパスを引き出す。左もそうでアカンジがインサイドに立ち位置を取ることで守備ブロックを内側へピン留めし大外のフォーデンへのパスコースを作るのと左サイドのフォーデンがボールを受けるとダイアゴナルにハーフスペースからポケットへ侵入する動きを見せる。このダイアゴナルランでポケットに攻め込む動きは徹底している。

シティのボールポゼッション時のSYSTEMは325。前線は5レーンを埋めている。エヴァートンの守備陣形としては左SHマクニールが最終ラインの左サイドへ下りるので541気味の守備ブロックを作る。左SHが下りて5バックに可変する時点でシティの5トップとハーフスペースを消す狙いがあったと見て取れる。左サイドの守備はマクニールが対応し左SBボルゲートは内側寄りの位置取り。ポケットを封鎖する狙いがあったのだろうがもしポケット侵入されてもCBがスライドしてカバーリングをこなす。そしてCMFゲィエ、ガーナーはそれぞれシティのIHを監視する立ち位置。


先制点はこの試合の崩しの形だったサイドからのクロス。右サイドのマフレズがドリブルで内側へとボールを運んでインスイングのクロスを入れるとボックス中央のギュンドアンがトラップから反転しながら右足で流し込む。このギュンドアンのゴールはスーパーゴラッソ。前節のリーズ戦も2得点決めてるしここにきてギュンドアンの得点力の高さが際立っている。またマフレズの大外からウォーカーが攻め上がるアクションをすることでDFの注意を引き付けれる。そして追加点となる2点目をアシストしたのはギュンドアン。この試合ラポルトがフリーでパス出しできたのは効果がありロングフィードから幾つもチャンスを作れていたのだ。2点目の起点となったのはラポルトのロングフィードに反応したフォーデンが裏への動きで深さを作りエヴァートンの最終ラインを押し下げるとセカンドボールを拾ったギュンドアンがハーフスペースからポケットへとボールを運びクロスを入れる。これをハーランドが頭で決めている。3点目もギュンドアン。FKを直接決めている。このFK獲得できたのはフォーデンの積極的な仕掛けがあったからでWGは周りが動き直すタメと時間、スペースを作るタスクを求められていたからこそ獲得できたFKなのだ。

懸念したのは右サイドにボールがある場合に左WGフォーデンが右に流れて崩しの局面に関わろうとした時の逆サイの立ち位置。同サイドに流れの中からWGが2枚いる形は多いことだが逆サイとなる左ワイドに誰もいない場面があった。これは左SBのタイプや空間認知能力にもよるだろう。この試合左SBで起用されたアカンジは逆サイにボールがある場合に左ワイドで立ち位置を取るポジショニングはしないしSBでの空間認知能力は高くない。ラポルトもそう。だから窮屈となり中央での短いパス回しをエヴァートンに奪われてカウンターに持ち込まれていた。それとエヴァートンはロングボールも織り交ぜるのだが最終ラインを下げさせられロドリの脇でセカンドボールを拾われていた。


そんな感じでギュンドアンが2ゴール1アシストの活躍。シティ強い。第36節終了してプレミア11連勝

次はプレミア第37節チェルシー戦のレポを更新する。