[PL第30節]サウサンプトンvsマンチェスターシティ | シティなび

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2022−2023イングランド・プレミアリーグ第30節

サウサンプトン1−4マンチェスターシティ


シティのSYSTEM


選手交代:マフレズ→ベルナルド・シウバ、ストーンズ→ウォーカー、ハーランド→アルバレス、アケ→セルヒオ・ゴメス、ロドリ→カルヴィン・フィリップス


得点者:45分ハーランド、58分グリーリッシュ、68分ハーランド、75分アルバレス


サウサンプトンのSYSTEM


選手交代:エルユヌシ→スチュアート・アームストロング、アルカラス→マラ、スレマナ→ジェネポ、ラビア→ディアロ、ウォルコット→プロー


得点者:72分マラ


シティはビルドアップ時ストーンズがインサイドへ絞る偽SBとなり3バックは右からスライドする3+2の形となる。この形はいつもと同じで主流となっている。サウサンプトンは引かず前からプレスをかけにくるのでシティはどうプレスを剥がして前進したかがポイントとなるが3+2にGKエデルソンと自陣右サイドに下りて出口となるデブライネがビルドアップに加わりダイレクトパスから守備を剥がして縦パスを右に開くマフレズへと入れて一気にゾーン1からゾーン3へとボールを展開し前進する。マフレズがボールを持てばCFハーランドが前へと動いて最終ラインを押し下げ深さを作れるので広げた2ライン(DF~MF)間のギャップでフリーになるギュンドアンがマフレズからのパスを受ければ左グリーリッシュへ繋いでフィニッシュに持ち込む。ビルドアップからフィニッシュまでボールを前進させる一連の流れがスムーズでギュンドアンがフリーでパスを受けれたのもハーランドが動いて縦にギャップを作る、ギュンドアン、ハーランドの縦関係で守備網を中へと引き付けているからグリーリッシュがフリーとなる状況を作り出したように縦横のギャップを位置取りと動き出しで生み出しているのだ。


サウサンプトンのボール非保持時のSYSTEMは基本SYSTEMと同じく442。SHは守備時もワイドに張らせるのでなくインサイドに絞り2トップとCMFの距離感をコンパクトに中央を閉める守備の形となるので4222とも見て取れる。2トップがカバーシャドウでシティのストーンズ、ロドリの2CMFのパスコースを消す位置取りとなるがここで3+2により生み出される数的優位が出てくる。それは2トップに2CMFへのパスコースが消される反面シティとしては2CMFが2トップを位置取りでピン留めする策でもあるので3バックがフリーとなってボールを運び前進できる。また2トップが3バックにプレスをかけてくるとCMFが空いてくるわけだ。シティの試合を毎回見てるとここの駆け引きは頻繁に行っており数的優位と守備のズレを引き出しているのだ。で、このシティのビルドアップ時の3+2に対してサウサンプトンは内側寄りのSHがCMFと外側のCBをケアするタスクとなる。2トップの一角が中CBルベン・ディアスへプレスをかけにいけば内側寄りのSHがCMFをケアする、外側のCBへと繋げばSHが寄せにいく。つまりSHが内側寄りのポジショニングだった狙いは2トップが引っ張り出さた時のリスクを考えてSHに予防的カバーリングをさせたかったのだろう。SHが外に流れた守備位置の場合はCMFラビア、ウォード=プラウズがシティのCMFへプレスをかけて潰しにいく。この組織化された守備のグループ戦術を用いてきてもゾーン1からゾーン2への突破口を開くのがシティの凄みであるがとなるとサウサンプトンはラインを下げて442の守備ブロックを敷くことになる。


シティの攻撃でWGが起点となれるのは大きい。右マフレズ、左グリーリッシュともタメと空間を作れる。WGを追い越すように攻撃に奥行きをもたらしているのがデブライネとギュンドアン。特にデブライネは左右へと自由に動いてサポートに回っている。右サイドだとカットインで内側へと入る右WGマフレズとストーンズの中央でのパス交換から右サイドにデブライネが流れて幅取り。またデブライネが中央にいればストーンズが右サイドに流れるように幅は必ず保つので外側にパスコースを確保できている。だがここからマフレズが右でなく左へとサイドチェンジしたように逆手に取るのもシティの巧みなとこであり守備者の目線とアングルを右へと引き付け左へと入れる。このオーバーロードで手薄となる左サイドをグリーリッシュの縦の仕掛けからのチャンスメイクを使う。左であればグリーリッシュにボールが入るとデブライネが追い越して奥行きと2vs1の数的優位を作る。アケが左SB化するのでその時は2バックとなる。先制点は左サイドを起点に生まれている。中央でセカンドボールを拾ったグリーリッシュが左へと展開すると左サイドに流れてボールを受けるデブライネのクロスからハーランドが頭で決めている。2点目もデブライネが起点となっている。カウンターからハーランド、デブライネへと経由し左グリーリッシュが抜け出してスルーパスを受けるとPA左へと入りシュートするがGKに弾かれるもまた自ら押し込んだ。3点目はまたしてもハーランドの得点。ビルドアップからフィニッシュまで流れるようなボール回しから左グリーリッシュがデブライネのパスを受けるとクロスが入る。これをファーのハーランドがバイシクルシュートを決めている。これで今季プレミア30ゴール。4点目はアルバレスのPK。デブライネがアルバレスとのリターンパスからボックス中央へ抜け出し倒されてPKを得た。4得点全てにデブライネが絡んでいた。

シティの守備面ではサウサンプトンはスレマナ、アルカラスの2トップでチャンスを作れていたがシティがカバーリング対応で何とか防いでいった。


そんな感じでハーランドが今季プレミア30ゴール達成。得点力凄まじい。

次節はレスター戦