[PL第26節]マンチェスターシティvsニューカッスル | シティなび

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2022−2023イングランド・プレミアリーグ第26節

マンチェスターシティ2−0ニューカッスル


シティのSYSTEM


選手交代:デブライネ→ベルナルド・シウバ


得点者:15分フォーデン、67分ベルナルド・シウバ


ニューカッスルのSYSTEM


選手交代:ロングスタッフ→ウィロック、カラム・ウィルソン→イサク、ゴードン→サン=マクシマン、アルミロン→マーフィー、バーン→ターゲット


気になったのはSBの立ち位置でシティはビルドアップ時3+2の形を作るのが主流であるがこの試合のSBは右がウォーカー、左はアケだった為にSBを絞らせるのか注目であったが流れの中で左右とも内側へと絞らせていた。3+2から左SBアケが左CBルベン・ディアスより1列前にポジションを上げたりするので攻撃時のSYSTEMは235へと可変する。この試合シティは立ち上がりから前へ速く入れるカウンターが多かった。本来ならポゼッションでイニシアチブを握って相手の守備のズレを生み出し崩すのがシティのやり方である。だがニューカッスルがハイプレスを仕掛けてマンツーマン気味にシティのビルドアップをハメにきたのと右SBウォーカーはパス精度と内側からボールを前へと運ぶ推進力に欠けている部分があるのでポゼッションして奪われるリスクを避けてカウンターに移行したのだろう。最初の決定機はカウンターから。起点はデブライネ。ボールを運ぶデブライネが外側から追い越すグリーリッシュに繋ぐ。パスを受けたグリーリッシュのファーへのクロスからハーランドがニアへ入る動きをすると守備ラインが動きに引っ張られて分散させられるのでファーから飛び込んでくるギュンドアンがフリーで合わせる。カウンター時ボールホルダーを追い越す動きで奥行きをもたらすのとボックスではハーランドが警戒されているので動き出しをデコイ(囮)に使いスペースを確保すると飛び出しが巧みなギュンドアンがセカンドストライカー化となる。


シティが多用してるのはレイオフとサイドチェンジ。レイオフは左サイド寄りが多くトライアングルを作りながらレイオフで前向きでボールを受けれる状態を作る。そこからサイドチェンジで右サイドのフォーデンを使う。先制点はこの形を起点に生まれている。ボックス右手前のデブライネと右サイドのフォーデンに対してニューカッスルは左SBバーンが1人で2枚を見なければいけない状況。そこで左IHジョエリントンが戻ってデブライネへと付くので左SBバーンは右サイドのフォーデンに寄せにいけるから2vs2の数的同数となるがデブライネがハーフスペースへ抜ける動きをすることでジョエリントンが引っ張られる。するとフォーデンがカットインで中へと切り込めるスペースを作れるのでそこから独力でボックスまで侵入し守備網に割って入り決めている。

レイオフからの次の展開はパターンが豊富でレイオフで前向きでボールを受けられる状態を作って4人目が出てくる形もある。レイオフを使えるのもCFにボールを収めれ楔の縦パスをしっかりと落とせるハーランドの存在もデカいだろう。ハーランドをワンクッションに2列目から抜け出す形も取り入れている。

立ち位置でピン留めやポジションバランスも徹底。左アケが攻め上がればニューカッスルの右SBをピン留めするとハーフスペースからグリーリッシュが抜け出す。立ち位置をデコイに使い相手を引き付けるのが上手い。あとポジションバランスはフォーデンが内側へと入ればウォーカーは右の大外に広がり幅を保つ。


ニューカッスルのウィークポイントは2ライン(DF~MF)間の距離感が開くことにある。ここはコンパクトさを失われているのだ。なのでシティはとにかくギュンドアンが間受けを狙っていた。ボールホルダーのデブライネがパスを引き出すとニューカッスルの中盤ラインの背後に入るギュンドアンが斜め前に位置取りそのまた斜め前に左の大外レーンでグリーリッシュがいるのでここで対角線にパスコースを確保するスロープを2つ作れているわけだ。同じレーンで縦関係に2枚置くと守備者は潰しやすくなるが人がそれぞれレーンからズレる立ち位置つまり対角線の位置を取ればボールと人を同一視野に捉えなければならないので対応が後手を踏むのとスムーズにボールを回せて前進できる。シティの試合見てると分かるけど常に作っているトライアングルだけでなくスロープも幾つもピッチ上に存在しているのだ。

この試合デブライネの調子が今一つだったのが気になる。カウンター時は起点となってボールを引き出すまでは良いのだがパスがズレて受け手の動き出しと合わない。調子が上がらないデブライネとの交代で入ったベルナルド・シウバが2点目を決めたのもデブライネにとっては不運だった。追加点となる2点目はハイプレスでボールを奪った後のポジティブトランジションとカウンター、ベルナルド・シウバのゴールをアシストしたハーランドの落としが良かった。

シティの守備面ではCFハーランドとボールサイドのWGが左右CBへとプレスをかけにいきHOデブライネは少し下がり気味でアンカーのギマラインスを監視する。ニューカッスルのビルドアップに対しほぼマンツーマンでハメにいく。ニューカッスルはカウンターを狙っていたがシティはボールを失ったあとのネガティブトランジションもしっかりこなしていた。


そんな感じで上位対決を制した。

次はプレミア第27節クリスタルパレス戦のレポを更新する。