[CLグループリーグ第6節]マンチェスターシティvsセビージャ | シティなび

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2022−2023UEFAチャンピオンズリーグ第6節
Group G
マンチェスターシティ3−1セビージャ
(イングランド)                   (スペイン)

シティのSYSTEM

選手交代:グリーリッシュ→ロドリ、ギュンドアン→ベルナルド・シウバ、パーマー→デブライネ、セルヒオ・ゴメス→エスブランド、リコ・ルイス→カンセロ

得点者:52分リコ・ルイス、73分アルバレス、83分マフレズ

セビージャのSYSTEM

選手交代:マルコン→グデリ、アクーニャ→アレックス・テレス、アレハンドロ・ゴメス→スソ、イスコ→ラメラ、ラキティッチ→ジョルダン

得点者:31分ラファ・ミル

首位で決勝T進出が決まっているシティは若干メンバーを入れ替えてきた。

シティはポゼッション時2323へと可変する。着目したいのはそれぞれの立ち位置。右リコ・ルイス、左セルヒオ・ゴメスともインサイドに絞って3センターを結成しIHはハーフレーンに位置取り大外レーンはWGが張るポジショニング。IHがハーフレーンに立ち位置を取っているのは大外レーンのWGに1vs1を作ってあげる為でIHがセビージャのSHとCMFで結成する中盤ラインの守備ブロック間に立ち位置を取っているから大外にスライドできなくなる。もしサイドへと寄せにいけばIHへのパスコースが開く。なので中盤ラインを内側へとピン留めするのは1vs2の数的不利に陥らさないようにポジショナルプレーで制御する為である。ポジショナルプレーで数的優位、ギャップを見出そうとするシティに対してセビージャはシティのボールポゼッション時3ラインを下げて541の守備ブロックを結成。5バックなのでサイドを起点に仕掛けるWGにはしっかりとサイドに蓋をして対応、シティの最終ラインからのボール回しには前線1枚では足りないから中盤ラインの1枚を押し上げる形となり532へと可変していた。このセビージャの守備形式に対し単調な仕掛けではギャップを見出だせないのでシティはポジションチェンジで揺さぶっていた。ポジションチェンジが頻繁なのはWGとIHの連動性。右だとWGマフレズが中へと入ればIHパーマが大外に開く、左であればWGグリーリッシュが中に入ればIHフォーデンが大外に開く。こうWGとIHが立ち位置を入れかえることによりボールサイドで2vs1の数的優位を作れるのと攻撃バランスを保つ。

セビージャのコンパクトな3ラインを敷く守備ブロックはなかなか崩せないしゴールを割れない。まずシティがゾーン1(ビルドアップ)を突破する段階。ポイントとなるのは右SBリコ・ルイスの立ち位置で内側に絞り外側には右CBルベン・ディアスが開いている。アンカーのギュンドアンには18番のデラネイが監視している状態なので縦パスを受けたギュンドアンは一度GKエデルソンへワンタッチで戻す。すると次はリコ・ルイスの立ち位置がパスコースと見たデラネイが横スライドで寄せにいき外側のルベン・ディアスにはイスコが監視する守備位置となれば中央でアンカーのギュンドアンがフリーとなるのでGKエデルソンの縦パスをもう一度受けてゾーン1を突破するわけだ。これが立ち位置で数的優位、位置的優位でゾーン1の突破口を開くポジショナルプレーである。次はミドルサードからファイナルサードにかけてのポゼッションだがシティの立ち位置は3階層。つまりWGーSBーCBとなる。WGとSBのボール回しでギャップを見い出せずしっかり対応されるとCBへ戻しパス。CBがそこから逆サイへサイドチェンジするかまたはもう一度大外のWGへ対角パスを入れる。この狙いは右CBルベン・ディアスへの戻しパスで守備ラインを押し上げさせれるのでもう一度右WGマフレズへと入れれば守備が戻り切れず守備ブロックにズレが生じさせる。逆に左はフォーデン、グリーリッシュのハーフスペースの立ち位置からのボール回しでセビージャの守備ブロックを内側へと引き付けると大外のスペースから左SBセルヒオ・ゴメスが攻め上がるトライアングルからの崩し。こういう風に崩しの工夫は見られたがいつもと比べるとスペースへの動き出しが少なく足元が多かったかなと。CFアルバレスは裏へ抜けようとするアクションはあったが出し手が中盤ラインを超えられずアルバレスになかなかパスを入れられない。サイドからクロスを入れる攻撃があったがアルバレスだと得点率が低くなる。ハーランドとの違いはハーランドはワンクッション役となってからゴール中央へと入ってパスを呼び込む動きをするがアルバレスは中盤へ下がって楔を受けてもゴール中央へパス&ムーブから動くアクションが乏しい。

前半31分には先制される。セビージャの狙いはシティのSBの裏。序盤からSBの裏へとパスを入れられる。ラファ・ミルの先制点はセットプレーからだったが高さがないSBの背後からヘディングで決められたものである。シティの守備面ではセビージャのビルドアップに中央は2枚でCMFのパスコースを消しながらプレスをかけにいきサイドへと回されるとボールサイドのWGが前に出て塞ぎにいく。ゾーン1を突破された場合は442の3ラインが一度下がってスペースを埋めるメリハリの効いた守備は良いものがある。ボールロスト後のプレスと即時奪回。これがアルバレスのスルーパスからリコ・ルイスが決める同点ゴールに繋がった。この同点ゴールも後半はロドリを起用してギュンドアンとCMFを結成する。この2枚が配給役となることで左右SBのリコ・ルイス、セルヒオ・ゴメスが大外レーンに開く本来のSBの立ち位置に変わったのだ。リコ・ルイスのゴールはこの立ち位置変更に繋がっていた。
後半途中にデブライネが起用されることで素早い攻守の切り替えから守備ブロックの裏を突く神パスが出るようになる。2点目はデブライネの絶妙すぎるスルーパスからアルバレスが決める。3点目はボール奪取からアルバレスのパスをマフレズが決める。即時奪回からのフィニッシュに繋げるまでの形はスピード感あり凄い。アルバレスは後半1ゴール2アシストの輝き。前半は良い形でパスが出なかったが後半は全得点に絡む活躍。まぁ良かったんじゃないか。

そんな感じでGroup G最終順位
1位マンチェスターシティ(イングランド)  勝点14
2位ドルトムント(ドイツ)                           勝点9
3位セビージャ(スペイン)                         勝点5
4位コペンハーゲン(デンマーク)          勝点3 

決勝T1回戦の相手はライプツィヒに決定