[PL第35節]マンチェスターシティvsチェルシー | シティなび

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2020−2021イングランド・プレミアリーグ第35節

マンチェスターシティ1−2チェルシー


シティのSYSTEM


選手交代:アグエロ→フォーデン、フェラン・トーレス→ギュンドアン、メンディ→ジンチェンコ


得点者:44分スターリング


チェルシーのSYSTEM


選手交代:63分ツィエク、90分+2マルコス・アロンソ


得点者:クリステンセン→ズマ、カンテ→ジョルジーニョ、ツィエク→ハドソン=オドイ


シティはSYSTEMが不慣れな3142で連携面で少しぎこちなさがある。注目は本職がサイドアタッカーのスターリング、フェラン・トーレスのインサイドハーフ起用。この狙いはチェルシーのビルドアップに対してのシティの前線守備にありビルドアップの起点となるカンテ、ギルモアにIHがぶつける形である。ここでシティの前線の守備形式だが3バック左のリュディガーがボールを持つと右IHフェラン・トーレスがプレスをかけにいくのでギルモア、カンテにはジェズス、スターリングが監視するが3バック右のアスピリクエタにボールが入ると左IHスターリングがプレスをかけにいくのでそうなるとジェズスがカンテ、フェラン・トーレスがスライドしてCMFギルモアをそれぞれ監視する。そしてWBにはシティの左右WBカンセロ、メンディがチェックするのでハメ込む形となる。そこでアンカーのロドリが浮くから中盤で数的優位な状況が作れるというわけだが数的優位を作れるのもシティは1人で2枚のパスコースを塞ぐ前線守備スタンスだからでありつまりIHがチェルシーのCMFをカバーシャドウしながら3バックの左右HVへとプレスをかけることで1人で2枚守備チェックすることになる。そしてIHが左右HVへプレスをかけてもチェルシーのCMFへはスライドしてチェックする守備対応でフリーにさせないスペースカバーを徹底している。


次はシティのビルドアップvsチェルシーの前線守備であるがチェルシーも高い位置からのプレスでハメ込んでくる。ここでキーになるのがシティのIHであり左IHスターリングが下りてビルドアップの出口を作りゾーン1の突破口となる位置を取る。スターリングにはカンテがマッチアップする形であるがスターリングが下りてくる、トップのアグエロが前線で楔を引き出す動きのアクションを加えることでカンテはアグエロへの縦パスを警戒する為に中途半端なポジショニングとなり下りて最終ラインからのボールを引き出すスターリングがフリーでボールを受け前を向ける状態を作れていた。カンテを高い位置からプレスをかけさせなくする為のアグエロのデコイとなる動きは良かったし右サイドのオーバーロードでチェルシーの守備網を引っ張りそこからのアイソレーションで左IHスターリングにフリーな状況を作るメカニズムでボールを前進させようとしていた。攻撃面ではジェズスやアグエロがCBを背に引っ張りながら中盤へと下りてワンタッチで背後のスペースへボールを流すとCBを引っ張り出してできるスペースにスターリングやフェラン・トーレスが入って受ける攻撃メカニズム。だがこのIHは右フェラン・トーレスより左スターリングをビルドアップの出口として使ってはいたが懸念されるのは本職が両方ともサイドアタッカーなので前線へ入れるパスの精度には欠けていた。あとアンカーのロドリの両脇を固めているのはサイドアタッカーなのでバランスが悪く守備時ロドリの横に広大なスペースができていた。シティは3バックなので左アケが結構前に出てアプローチしていたが中盤へと下りてくる右WGプリシッチにより引っ張られるとカンテが右サイドに流れてアンカーのロドリが右へと引っ張られる。すると2ライン間(DF~MF)中央のギャップでツィエクがフリーで縦パスを引き出していたのだ。左アケは左WBメンディの守備力を補う為に自陣左サイドに張ってカバーリングに入れる位置取りとなる。なのでアケが引っ張られると左サイドにスペースができるので左サイド裏に流れるカンテにロドリがチェックにいくと次は中央が空く。ここは本職がCMFであればスペースカバーで埋めれた思うがスターリング、フェラン・トーレスともアタッカーなのでスペースカバーの意識は低かった。


前半44分にはシティが先制する。左CBリュディガーが前に出ていたので右ルベン・ディアスが右サイドのオープンスペースへロングパスを入れると右に流れたジェズスがカバーにくるクリステンセンに競り勝ち折り返す。この折り返しをPA中央のアグエロが収めてスターリングが無人のゴールへ流し込む。

シティはチェルシーの最終ライン裏への長いボールも取り入れる。2トップとIHの連携からチャンスを作り裏へ抜け出したフェラン・トーレスがロングボールを頭で落としてアグエロがシュート。これはフェラン・トーレスの深さを作る裏への抜け出しが良かった思う。

シティのビルドアップの局面でもう1つ。3vs3でハメ込まれてる形となっているがアンカーのロドリが最終ラインへ下りることで4vs3の数的優位となる。アケは左SBの位置へ開いているし左WBメンディがチェルシーの右WBジェイムズとマッチアップしてる形となっているので左サイドで2vs1の数的優位を作るだけでなくプレスをかけにくい位置にアケがいるから浮く状態となる。左IHスターリングにボールが入るとアケがサポートできる距離を保てるのでここでも2vs1の数的優位を作れボールをフリーで運べていた。

チェルシーの攻撃はヴェルナーの裏抜けが脅威だった。左ワイドでマルコス・アロンソが開いてボールを受けると横へと広げれるので最終ラインの背後からヴェルナーがSBとCBの間をダイアゴナルに抜け出る。シティも守備は良く自陣に押し込まれると5バックに可変し外→中へのマークの受け渡しとコンパクトで粘り強い守備でチェルシーの攻撃を塞ぐ。だが後半63分同点とされる。ロドリが不用意なボールロストから失点する。ロドリが前に出たので中盤と最終ラインの間に広大なスペースができる。そこでPA手前中央でツィエク、プリシッチのパス交換から右サイドのアスピリクエタへ展開。このアスピリクエタがPA手前中央のツィエクへ戻すとツィエクは強烈な左足シュートをゴール右隅に決める。このツィエクが一瞬バイタルでフリーとなったのもプリシッチとヴェルナーが最終ライン裏への抜け出しで最終ラインを押し下げたのでスペースができた。

あとチェルシーは3人目の動き出しが良いチーム。

この後もチェルシーに最終ラインの裏への抜け出しでチャンスを作られる。シティは中盤と最終ラインが間延び傾向にあり。

試合終了間際には逆転され万事休す。右サイドに流れたヴェルナーの折り返しをPA中央のマルコス・アロンソが決める。


そんな感じでCL決勝の前哨戦は敗れる。まぁCL決勝で勝てれば良いか~ってポジティブに捉えてる。重要なのはCL決勝でチェルシーを撃破することなので

次はプレミア第36節ニューカッスル戦のレポを更新する。