[FACUP準々決勝]ニューカッスルvsマンチェスターシティ | シティなび

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2019ー2020FACUP準々決勝
ニューカッスル0ー2マンチェスターシティ
(1部)      (1部)

シティのSYSTEM

選手交代:シルバ→ベルナルド・シウバ、マフレズ→フォーデン、ウォーカー→カンセロ、デブライネ→ロドリ

得点者:37分デブライネ、68分スターリング

ニューカッスルのSYSTEM

選手交代:キャロル→ゲイル、アルミロン→ジョエリントン、サン=マクシマン→イェドリン、ローズ→ラザロ、ヘイデン→マシュー・ロングスタッフ

ホームのニューカッスルが541の守備ブロックを作り攻撃に転じればロングボールで前線のキャロルに入れる単調な攻撃。シティは序盤からボールポゼッションで試合のイニシアチブを握るハーフコートマッチを繰り広げる。

シティは試合開始直後からデブライネがギュンドアンと横並びでCMFを組みシルバがトップ下のような位置だったのでSYSTEMは4213ぽい。
シティの試合を見ると相変わらず横と縦の使い方が上手い。ビルドアップ面ではニューカッスルはトップのキャロルがプレスをかけてこず中盤ラインも引いてスペースを消す守備の形なので2CBと2CMFで結成する四角形の中で4vs1の数的優位を作りながらボールを回せる余裕が生まれていた。そしてCMFにデブライネを置くと言うのはボールの回りをよくするのが狙いだろうがまず両SBと前線4枚の位置取りに注目である。両SB右ウォーカー、左メンディは殆ど偽SB的に内側へ絞らず大外レーンに広がり幅を取っていた。おそらくデブライネがCMFの位置から攻撃を組み立てるのでSBはワイドに張らしていたんだろうがこの両SBの幅取りが効いている。WGスターリング、マフレズはハーフスペースから中寄りへと位置取ることでニューカッスルの守備ブロックを内側へと引っ張れるので大外レーンが空きそのスペースにSBが攻め上がってフリーでボールを受ける。シティはボールポゼッション時SYSTEMは4213から2413へと変わりサイドからSBが仕掛ける時は6トップのようになりニューカッスルの5バックより1枚多い形なので数的優位を作れるし反対サイドからのクロスが逆サイへ流れてもしっかりとSBがカバーして2次攻撃に繋げれるというわけ。
前半37分には先制する。右サイドでフリーの右SBウォーカーのクロスをゴール前でジェズスがDFに押されて倒されたとされPK獲得。このPKを確実にデブライネが決める。このPKをもらう手前まで戻ると何故クロスを入れた右SBウォーカーがフリーだったのか?それは前途したようにWGが中へ絞ってニューカッスルの守備ブロックを内側へ引っ張ってるからだがこのWG(あるいは他のポジションのプレイヤー)の位置取りが守備ブロックをスライドさせないようにピン留めしてるから大外レーンのスペースを空けれる。SBが攻め上がることでニューカッスルの両サイドを押し下げていたのでサイド攻撃を封じることにも成功。

この試合を見てるとサネが使われない理由が理解できる。基本シティはワイドにWGを張らしてSBは内側へと絞って偽SBとなる配置ではあるがWGは張るだけでなくハーフスペースや中央レーンへと動いてパスを引き出したりスペースを作らなければならない。で、その空けた大外レーンにSBが上がったり中盤インサイドが流れたりとポジションチェンジする。サネはワイドに張ってボールを受けてから仕掛ける傾向が強く戦術理解度ではスターリングやベルナルド・シウバより劣っているのである。
この試合では殆どWGスターリング、マフレズのプレーエリアはハーフスペースから中央レーンでワイドに幅を取っているのはSBだった。

次はシティのボール回しと深さのある攻撃について
ニューカッスルは541の守備ブロックを作り中を固める。なのでシティは最終ラインやCMFから無闇に中央へ楔を入れずサイドで幅を取るSBへパスを入れる。CBやCMFがサイドのSBへパスを入れて守備ブロックを揺さぶることでジャブが効いてくる。中から外への展開は守備ブロックもボディアングルを縦から外側へ向けさせれるので外に意識を引っ張り中盤ラインをズラすことで一瞬中央にパスコースができる。そこを見逃さないシティは2ライン(DF~MF)間で巧みなポジション取りをするシルバがパスを引き出し攻撃をスピードアップさせる。またバイタルを崩す動きの連動性もレベルが高くシルバのパスコースが守備網の背中に消されてる場合は一度中央に絞るマフレズへ縦パスが入ると守備ブロックを動かすことができそうすると次はシルバが空いてパスを受けると最終ラインのギャップから抜け出すジェズスへ斜めのスルーパスを入れたりと守備ブロックを動かしてスペースを空けるパス回しと縦と斜めのパスの使い分けが非常に良い。
深さに関してはギュンドアンの縦へのロングパスから生み出す。このロングパスからトップのジェズスや右SBウォーカー等が最終ライン裏へと抜け出し縦の広がりを引き出そうとしていた。またデブライネがポジションを崩して最終ライン裏へと抜け出すと右SBウォーカーは幅を取り後方にマフレズが下がったりとポジションバランスも巧みでシティはボールサイドでのトライアングルを徹底している。後方にプレイヤーを配置することでコースを消されて突破できない場合に一度戻してそこからまた攻撃を組み立て直す狙いがある。

後半のニューカッスルは前半の541から451へと変更し前からボールを奪う意識を高め攻めに出ていた。シティはオタメンディのビルドアップミスから決定的チャンスも作られた。
だが68分シティに追加点。ニューカッスルが前からCMFをハメこみにきていたのでデブライネもギュンドアンもワンタッチでGKブラボへとボールを戻す。そのブラボからの繋ぎのパスを受けたCBラポルトの対角線フィードを2ライン間(DF~MF)でフォーデンがフリーで受ける。フォーデンがライン間でフリーで受けれるのもニューカッスルが前線からプレスをかけにいくも最終ラインが連動してラインを上げていないので間延びしていた為。そしてそのフォーデンからのパスを受けたスターリングがファイナルサードから中へと切り込んでカーブをかけた右足シュートをゴール右隅へ決める。

そんな感じでシティがベスト4進出。
準決勝はアーセナルと激突。
決勝はユナイテッドかチェルシーとだけどどっちともプレミアで負けてるのでリベンジマッチになる。シティが決勝に進めばだけど。