2017ー2018マンチェスターシティ総括~分析編~ | シティなび

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マンチェスターシティサポ歴19年目突入の(2002~2003シーズンから)戦術ヲタ
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プレミアリーグ:優勝(32勝4分2敗100勝点106得点27失点)
カラバオ杯:優勝
FA杯:5回戦敗退
CL:準々決勝敗退

今季のグアルディオラのシティの戦術はポゼッションを高めて相手を圧倒するコンセプトだがこれは昨シーズンと変わらない。昨季と今季の違いはSYSTEM。昨季は主に4231だったが今季は433に変わっている。2列目に個人能力にプライオリティーを置く3枚配置より2CMF+アンカーの方がインサイドハーフが自由に動き中盤のポゼッションを安定させれるしピッチ上でWG +SBに中盤インサイドが近距離でポジションを取ることでトライアングルを結成させれる。中盤インサイドのシルバ、デブライネは主に配置されている左右のポジションを担当しアウトサイドゾーンとハーフスペースの中間レーンに動いてWGとSBとのパス回しから3枚の内の1枚がDFライン裏へと抜け出る。ボールサイドでトライアングルを作っているのは数的優位にボールを回しプレスを剥がしてスペースを確保する為でもし相手が数的同数以上でプレスをかけにいくとシティは4人目がフォローに入りパスコースを増やす、またはサイドチェンジで逆サイドから攻撃を組み立て直す。中盤インサイドの戦術スタイルはシルバがポゼッション型でデブライネがカウンター型である。シルバはライン間でパスを引き出しワンタッチで捌くかクライフターンでタメて味方が動き直してポジション修正する時間を作りパス回しに連動性とリズムを導き出す。デブライネはカウンターの起点となる。自陣でのボール奪取後既にスペースを見つけてコースを作ってるので素早くポジティブトランジションを発動させれパスを引き出して縦に速いカウンターを繰り出せれる。シティがポゼッションとカウンターを使い分けれるのはこの2人の存在があるからだろう。またデブライネは中央からワイドへとダイアゴナルに流れてパスを引き出しチャンスメイクする等攻撃に奥行きをもたらせる。シルバとデブライネが攻撃的にいけるのもアンカーのフェルナンジーニョがDFライン手前でプロテクトしてくれるからである。アンカーを組み込むSYSTEMだと両脇のスペースを狙われやすいがそこは両SBが中盤インサイドに絞ってスペースを埋める。グアルディオラのポジショナルプレーとは偽サイドバックを起点に始まる。それは両SBは中盤インサイドへ絞って3センター気味となりビルドアップに加わりつつパスを出して攻撃を組み立てる。グアルディオラが求めるSBとは足元のテクニックやゲームメイク力が求められるので本職が中盤のジンチェンコやデルフがコンバートされる。縦の突破力がある本職が左SBのメンディが起用されるとおそらくアグエロ&ジェズスの2トップもあっただろう。あとSBを絞らせた3センターは守備時でも効果があり中央をソリッドに固めているのでカウンターも抑えられる。右SBにビルドアップ力あるウォーカーを補強し左SBにサイドチェンジのパスを出せるデルフやジンチェンコを中盤からコンバートさせたのもグアルディオラの戦術コンセプトに欠かせないからでSBがゲームを作れるとシルバやデブライネをより攻撃的に使えたまにフェルナンジーニョも攻め上がり攻撃に厚みを持たせることがてきる。そしてシティのビルドアップで数的優位を作れるのはGKエデルソンの存在が大きい。エデルソンは足元の技術に優れビルドアップ力やロングフィードに長ける。なので相手がハイプレスをかけてきた場合にパスを前線へ入れれないとなるとDFラインが一度GKへとバックパスしてそこからのサイドへの展開、またはロングフィードでプレスを無力化させる。グアルディオラが何故にGKにパスセンスやビルドアップ力を求めているかは自陣ゴール前で数的優位を作りながらパスを回しプレスを剥がす為だろう。DFラインを高めにできるのもGKエデルソンがスィーパー的な役割となりDFライン裏へのボールを処理してくれるから。
攻撃面ではパス回しとオフザボールの動きをシンクロさせたアタッキングフットボール。常にパスを出した後スペースへ動き出すムービングを意識している。前線は流動的にポジションチェンジ。トップのアグエロは中央だけでなくワイドへ流れてポイントを作りシルバはデブライネが中盤でゲームメイクしてくれるのでより攻撃的にゴール前への飛び出しが増えている。左右ワイドも左ザネは縦への仕掛けとダイアゴナルに中央へドリブルで流れて守備網にギャップを作り出す突破と右スターリングは右からダイアゴナルにPAへ飛び出してくるオフザボールの動きでより中央にポジションを取ることから得点力もアップしている。またSBはそれほど攻撃参加が多くなく両ワイドで2人以上が絡む時は中盤インサイドのシルバやデブライネが飛び出してパスコースを作りつつ攻撃の奥行きをもたらしたりWGの近くでポジションを取りサポートする。この両ワイドからの崩しはシティのストロングでもある。

2017ー2018シーズンのマンチェスターシティはグアルディオラの戦術が浸透してたし補強も上手くいき強かった。ただリバプールには弱かったことを除くなら。

そんなとこかな。