私が走り始めたのは。
健康の為ではなく。
走るのが好きだったからでもない。
別に速く走ろうなんて思っていなかった。
最愛の息子が幼稚園の時。
細菌性髄膜炎にかかり、入院。
結果、回復したものの難聴という後遺症が残った彼に。
父として頑張る姿を見せて。
前向きに生きてほしいという願いから。
息子が小学校に入ってから。
私が走るマラソン大会に連れて行き。
偶々、年代別で1位になったら。
息子は。
「僕のお父さん、1位なんやで!」
って周りの人に自慢。
頑張った甲斐があった。
と思った瞬間やった。
現在、大学生になった息子は。
私が走ることなんてどうでも良いこと。
今日、フルマラソンを走ったことなんて。
言うこともないし。
言ったところで。
「あっ、そう」で終わるであろう。
でも今日、お前のおかげで完走できた。
もっと強い父でありたい。