前に修理調整から戻って来たアトリエのベースですが、その際に齊藤Gさんからお勧めされたとおり、根本的な修理をする決心をしました。パーツの交換を伴うためコストはかかりますが、長年愛用しているベースですので、思い切って本気のメンテナンスに踏み切ります。
このベースには、もう一つ、大きな役割があります。スタジオまんぼうbaseでリハをするときに、信濃さんがこのアトリエベースを愛用してくださっているのです。このベースの音色や演奏した感覚を気に入ってくださっており、いつも手ぶらで来てくださいます。
さて、このアトリエベースが長期入院となることは必至なので、次のリハで信濃さんに使ってもらうベースを用意しなくてはなりません。4弦ベースがマストなので、まともに使える楽器は次の3竿です。

バッカスのベースが2竿、クルーズのベースが1竿です。他にもヤマハのBB650がありますが、ショートスケールなのです。クルーズのベースは、コロナ禍中にコンドー楽器の小林さんを通して木更津の業者に預けて修理調整済です。バッカスのベースは、前に試奏したときにはノイズが多かったので、今回も事前に確認をすることにしました。どのベースが信濃さんの演奏スタイルに合致するのか、音色を確認したいという考えもありました。

全く同じデザインですが、使っている木材が違っています。音も微妙に違うのです。実際に信濃さんにも演奏してもらい、選んでもらうという方法も検討中です。パッシブ式のベースなので、音はプレーンな感じで私の好みです。スラッピング演奏をする場合には、コンプレッサーを通した方がいいかもしれません。
画像の後方に、マーカス・ミラーのポスターがありますね。マーカスにもどちらがいいかと質問してみたい気分です笑

2竿とも、ジージーバリバリとノイズだらけでした。アトリエを高額修理に出すので、他の楽器の修理をお願いする金銭的余裕は今のところありません。接点復活剤などを使ってみます。私が演奏した感覚だと、この画像の黒い素材のベースのほうが、信濃さんに合っているような気がします。白いベースは、ジャックの差し込み口に触れるとバチバチという危険なノイズも出るので、使用を控えた方がいいかもしれないと考えたことも、こちらを選んだ理由です。

実は、私は、今後ベースを演奏する際には、手袋をする決心をしました。演奏する度に指サックを各指に付けるのは大変だし、コストもかかります。手袋だと簡単につけられるし、長持ちしそうなので、試してみます。サックだと、2~3回も使えばもうボロボロで、演奏の機会が続けばかなりの消費量になってしまいます。ただ、ライブなどで見栄えが気になる場合には、これまで通り指にサックをすることもあります。左手で4つ、右手で2つ、計6つを演奏の度に付けていると、金銭的にも苦しいので、リハのときや自宅練習の際には手袋にします。
手袋を着けて演奏をすると、成澤さんを思い出して悲しくなるのですが、自分も同じようなことになるとは予想もしていませんでした。でも、薬の副作用で今後はベース演奏ができなくなるかもしれなかったところ、成澤さんのことを思い出して手袋を使用するという策を思い付いたので、思い出に救われているなという感慨を深めました。
(注)成澤さんは、2014年にお亡くなりになったギタリストです。