またもや昼過ぎに、職場で働く私に緊急連絡が入った。実家で消火器が倒れて中身が噴出し、大変なことになっているというのだ。父がベットから降りた際にぶつかって倒したらしいとのこと。らしい、というのは、父がそれを覚えていない、もっと言えば認めていないからだ。

彼がなぜベッドサイドに消火器を置いたのかもわからないし、誰かにやられたとか言い出したら面倒なので、本来は早めに親族が駆けつけないといけないところである。父は我々家族には連絡をせず、一番弟子のKさんに電話をし、その後Kさんから妹に連絡があったという流れである。そして妹から妻に連絡が入り、妻から私にメールがあったという、ま、よくありがちなたらい回しだ。
そんな時には、私としてはすぐに職場を出たいところだが、ちょうど外部の講師を呼ぶ仕事のイベントがあり、どうしても出られなかった。
今週は、たまたま(いつも?)仕事も忙しくて、これまでもこれからも、来客や外部に出る出張も多い。最近は、私の体調も低下気味なので、こういった連絡が入るとどーんと気持ちが暗くなる。とりあえず妻に依頼をして、仕事を早退して向かってもらった。
妻が、到着後に撮影したという画像が届いて、衝撃を受けた。もはや素人では清掃ができるような状態ではない。部屋の中が、ひどいことになっていた。消火器というと、昔のイメージから勝手に白い泡を想像していたが、ピンク色のいわゆる消火剤が室内のあらゆるところに激しく付着していたのだ。妻には、何もしなくていい、いや、してはいけないと返信した。
訓練などで偽物の消火器を使う場合も、実は中身は透明な単なる水なので、消火剤がピンク色だということを知っている人は多くはないだろう。実際にこのようなことが起こると、どうしようもなくて愕然とするばかりだ。
私もなんとか18時半頃までには実家に入ったが、確かにどうしようもなかった。父の一番弟子であるKさんが、清掃業者に作業を依頼したとのことなので、それまでは他の部屋に寝てもらい、何とかしのぐしかない。他の部屋は全て荷物だらけで、しかも汚いので、我々家族が泊っていく際に使う場所を提供するしかない。その部屋も、父が寝ることによってついに汚くなってしまうのかと思うと、悲しい気持ちであるが、そればかりは仕方がない。
 
都内への出張中、大昔に行ったことのなる懐かしい楽器店を偶然見つけたので、ついついパチリ。1階の飲食店は、昔は違う店だった気がする。