思いがけず、大勢のお客様に来ていただき、嬉しかったです。様々なお立場の方が集うライブとなり、雰囲気もよく、大盛況のうちに締めくくることができて、幸せでした。
上質な「スムース・ジャズ」と、オリジナルアレンジの「ジャズ」や「ポップス」の演奏をお届けしたいと、サポート・プロのご支援を受けながら長年活動を続けてきた「タンジェント」ですが、今回の演奏を最後としてしばらくの間お休みをします。コロナ禍以前には、かなりの長期間にわたってバンド名を変えながらも毎月演奏をしていましたが、コロナ禍で自然と活動を休止。厳密に言うと、クリッパーの店長が代わった後、たまたま希望の日の予約が取れなかったことをきっかけに、演奏での出演から遠のいてしまいました。仕事もちょうど多忙を極めていたので、まあいいかなと。
その後、様々な行動制限が緩和されてきたことをきっかけとして3年ぶりに復活をし、4か月に1度のペースで演奏活動を続けていました。もちろん、今後も継続をしていくつもりでしたが、私も含めた一部メンバーの諸事情により、「タンジェント」としての演奏活動はしばらく活動を休止します。今後どうするかについては、ゆっくりと考えます。ちょうど一年後に何らかの形で復活しますと今回のステージで宣言しましたが、全く同じスタイルでやると決めたわけではありません。何も決めていません。
バンド全体や私個人の演奏についてのレビューは後で書くこととして、まず、今回のライブが今までのタンジェントライブと大きく違っていたことがあるので、率直にお伝えします。
最後なので、語ります。長文、ご容赦を。
それは、バンドのネーミングのことではではありませんよ。そのことについてもまた後で書きますが、今私が書こうとしているのは、演奏上のことです。
私が前に書いていたまんぼう掲示板や、うんちくたれぞう日記等を読んでくださっていた古いお付き合いの方なら、あっ!と思いついた方がいるかもしれませんね。
実は、名前を変えながら長年続けてきたこのユニットですが、大きな目的がありました。ジャズやポップス等を、いわゆる「まんぼうアレンジ」で演奏する機会として、腕前のあるプロの皆さんに演奏料をお支払いして参加していただくことによって、え?この曲がこんなアレンジで?という驚きや感動を観客に届けたいという目標をもって、完成度の高い演奏を目指していたわけです。目指していただけで、完成度には自信はないのですが(笑)
かなり昔の私は、レコーディングを頻繁にしていたので、その音源としてならまんぼうアレンジの作品は多数残っています。ただ、一切公表していないのです。え〜もったいない、と思ってくれますか?
レコーディングをしなくなった代わりに、私の拙なアレンジであってもイメージが変わったジャズ・スタンダードやポップスをライブで演奏しましょう、という私の考えをメンバーやサポートプロにも伝えました。実際に、毎回、私が謎の?アレンジをした譜面を持参して、プロも含めたメンバーの皆様を困らせつつ(笑)も、数多くの実績は残すことができたのかなと感じております。
ところが、今回は、取り上げたスタンダード・ジャズ曲も特に独自のアレンジはせずに、メンバーの技量に頼った鉄板演奏のみ、他のスムース・ジャズやいわゆるフュージョン曲も、ほぼ原曲のとおりに演奏されました。アレンジしたとは言っても、演奏上のちょっとしたことだけでした。演奏を聴いて「何じゃこりゃ〜」と感じるような曲もありませんでした。
今回の最終回では、オリジナルとは違う、マニアック兼刺激的なアレンジの喜び(笑)を提供できる曲はなかったのです。
毎回こだわってまんぼうアレンジを必ず数曲は入れていましたが、今回は初めてそのこだわりを諦めました。生井さんが不在で2菅にならなかったこともあるし、自分自身も諸事情によりそれだけの作業の時間がどうしても取れませんでした。まあ、ラストのライブだし、もういいかなと思ってしまったこともあります。
観客の反応は、今回もまあまあ良かった気がします。また、私自身の最近の傾向として、自分が演奏する際には、お酒を一切飲んでいないので、個人的にも意外とまともな演奏になった気がします。
アマチュアのライブの場合は特に、オリジナル曲やオリジナルアレンジ曲よりも規制曲の方が、観客の反応はいいのかもしれませんね。
今回の演奏は、3人の「タンジェント」にサポート・プロが参加というスタイルではなく、前川さん、玉木さん、藤田さんが中心となるスーパーユニット「ブライト・パレット・◯」とのコラボレーションと位置付けました。「◯」の表記は、人数に応じて、トリオ・カルテット・クインテット等の言葉が入るということを想定しました。今回はBPトリオ、8日後に同じくクリッパーで行われる彼らのライブは、BPカルテットとなります。※BPとは、ブライト・パレットの略称です。今回は残念ながら生井さんが欠席となるので、ダブルの三角形ユニットが共演ということにしました。
もちろん、今回限りの措置で、このようなことは2度と行いません。翌週に行われる予定の本物の「ブライト・パレット・カルテット」の演奏がタンジェントの演奏かと勘違いした方が続出していたので、やむを得ずこのような形にしました。思い出のフライヤーの画像をどうぞ。今回限りの、レアなアート作品です。
