たまにそう思ってショックを受ける。
ショック?というか現実を突きつけられる。
兄は朝食は自分で用意をする。
作業所が休みの時は昼食も自分で用意する。
母がいなくても先に
「今日、お母さん出掛けるけどご飯食べてね」
といえば
『ハイ!わかりました!』
と自分のことは自分でできる。
買い物だってできる。自分が好きなもの買ってきて
夕飯に食べたりする。
少し前なんですが
一度、身内が緊急入院をし母は付き添いの為
病院へ。夕方くらいから。
うちに母から電話がかかってきた
「お姉ちゃん、お願いがあるの!今病院なんだけど
妹と連絡とって!病院だから携帯使えないし
公衆電話からだと妹の携帯、拒否になっちゃってかからない」
珍しく慌てていた。
「なんて、連絡すればいいの?」
と私は落ち着いて聞いた。
「ご飯は炊けてるんだけど、急いできたから
お兄ちゃんに声かける暇なくって。
何も夕飯を用意しないままきちゃったの。
きっとご飯が食べれないと
慌ててると思うの。お兄ちゃん」
「わかった、連絡とってみる」
妹にメールをしてみる
「このメールを見たら電話ください。ちょっと緊急」
*実は妹の携帯の番号知らない私。
すぐに妹から電話がかかってきた。
「どうしたのお姉ちゃん?」
「お母さん、今病院なんだって。時間かかりそうで
病院で携帯使えないから、私に連絡が来た。
それでお兄ちゃんのご飯用意してないし
お兄ちゃんが作業所から帰ってくる前だったから
声もかけられなかったみたいなの。
ご飯は炊けてるって。何かおかずを買って
早めに帰れる?」
「わかった!出来るだけ早く帰る!」
「お願いね」
自分が実家から離れている事を
くやしく思った。
電話の橋渡ししか出来ない。
妹は急いでおかずを買って帰って
案の定、兄はオロオロしながら玄関へ来て
『お母さんがいません!僕の夕飯がありません!
おなかすきました!』
妹にそういったそうです。
「お兄ちゃん、買ってきたから大丈夫だよ」
と妹が言ったら
『ありがとうございます!ご飯よそりま~す!』
と言って落ち着いた。
と、妹からの電話でわかった。
あぁ、やっぱり突然いつもと違うと
こうなっちゃうのか。
いつもだったら・・・お茶漬けでも食べているのに。
母がいない。夕飯時に母がいないことなんてないから
パニックになったんだろう。
「おかずを買いに行く」まで頭が回らない。
そんな時、ちょっと悲しくなる
「あぁ、やっぱり、お兄ちゃんは自閉症だ」
結構、自分のことは自分で出来るから
気にならなかったけどやっぱり
突然の出来事はダメなんだ。
この事があってから母は
「お母さんがいなかったらお茶漬けでもいいし
お買い物に行っておかず買ってきてね」
と言っているらしい。