流人短詩集18
「不良」
老人が目前に来て
座ってた不良っぽい学生が
ドアから出ていったん降り
むこうの車両で立っている
短評:人は見かけで判断してはいけない。まして人のやさしさ
なんて誰にも見えない。神様のような人が悪魔だったり
することも。
「50年後」
閉鎖したゴルフ場を
森林に還そうとする活動の
実現は50年後なんですと
75歳の倉本聰さんの照笑
短評:今まで見てきたドラマで一番好きなのが「北の国から」。
地球の自然を破壊し、不要なものを作りつづける人間へ
の警鐘のドラマ。
「恋になる」
島行く船で髪を風で洗っていたら
飛行機から下界見てため息したら
人に好かれぬ僕に微笑みくれたら
僕が嫌いなあいつと君が話したら
短評:これが恋というものなのか、なんだこのドキドキは?
僕があの人に恋をした瞬間。
「よーいどん」
掃除したから「よーいどん」
朝日見たから「よーいどん」
完走したから「よーいどん」
涙全部流して「よーいどん」
短評:運動会の「よーいどん」で僕はかけだす。かけだしたら
いらんことは何も考えられない。ただただ無我夢中で腕
を振り脚を動かす。さあ、自分との戦いの始まりだ!
「ゲンコツ」
いじめる子供にゲンコツしたい
目から火花が散るようなゲンコツ
僕も小6の担任からやられたなあ
グーの中に愛がぎっしり入ってた
短評:もちろん暴力はいけない。だけどあの先生のゲンコツ
には間違いなく愛が込められていた。僕はあのゲンコツ
のおかげでやさしさというものを知った。
「ステレオ」
泣いて買ってもらった
大きな家具調のあのステレオ
ど迫力の音楽が聴きたいなあ
なぜ今あの音が聴けないのか
短評:僕の心の中にある7不思議のひとつ。なぜ、今のステレオ
の音には迫力がないのか。心の奥までズドーンとくるあの
音楽。もう2度と聴けないのか?