パウロ コエーリョ, Paulo Coelho, 江口 研一
ベロニカは死ぬことにした
あまりにも有名なパウロ・コエーリョのこの作品。あまりにも有名なので敬遠していたのだが、少し前にあるフリーペーパーで彼のエッセイを読んで、それがとても良かったので今さらだが読んでみることにした。

自殺未遂を図ったベロニカが精神病院に収容され、死や狂気に直面しながら、生きたいと強く願うようになるまでを描く。完璧じゃない人たちは、決意するのにきっかけがどうしても必要だ。皮肉のようだが、しかし真実とはそういうものだ。失ってから気づくことのどれだけ多いことかが、頭をよぎる。まるで何もかもを見透かされているようで、どきっ、ひやっとする。