仏教では「慈悲」、すなわち「いつくしみ、あわれむこと」を非常に大切にしています。それは何故かと言うと、私たち自身が穏やかに生きるためには「慈悲」が必要だからなのです。自分自身も他人もともに慈しみ、あわれむように心がけていると、心がまるく穏やかになります。そうすれば、分け隔てなく優しく、平和に生きることができるようになります。
これは、言うなれば「心の習慣の付け方」です。心にギスギスした習慣が付いていると、生活もギスギスして、自分や周囲も苦しくなります。一方、慈悲という習慣が身につくと、自分も周りも穏やかに過ごせるということです。
「和らぎの顔」については、江戸時代の木喰上人(もくじき・しょうにん、1718~1810)という方が次のように歌っています。
みな人の 心をまるく まん丸に どこもかしこも まるくまん丸
木喰上人は、たくさんの手彫りの仏像を残したことで有名です。そして、その仏像のほとんどが、文字通りまん丸の笑顔を浮かべています。
木喰上人の彫った像のように微笑みを浮かべ、いたわりの言葉をかけるようにしていると、不思議と心が柔らかくなってきます。心が柔らかければ、何かにぶつかるようなことがあっても、相手を傷つけませんし、自分も傷つくことがありません。
このように慈悲が習慣づいて柔らかくなった心を「柔軟心 (にゅうなんしん)」と言います。一説に、禅の修行もこの「柔軟心」を目的としていると言われる場合もあります。
心が硬くなっていませんか? そんな時には、鏡に映った自分にほほえみかけてあげましょう。その瞬間、少しでも確実にあなたの心は柔らかくなります。そして、その柔らかさが習慣になるよう、「和顔愛語」を心がけてみましょう。
ハートブーケの新作の言葉とイラストもまさにそれを言っているんだなあと、今後の活動のテーマも見えたような気がしました![]()
皆さんの心には、どう映りましたか?![]()


