昨日 72cc 激安ボアアップキットを組み込んだエンジンで通勤しようとエンジンをかけたら気持ちタペット音が聞こえた。走り出してエンジンが暖まれば消えると期待したがダメだった。

 

そんなわけで今朝再々最後の調整です。

 

ここで今回悪戦苦闘して学んだノウハウを公開します。ただしホンダ横型セル付エンジン及びその劣化コピーエンジン用です。

 

まず工具

14mm

なんでこんなの使うの?と思いませんか。

実はタペット調整をする場合、必ず圧縮上死点を出さなければならないんです。

 

ここを開けて

 

ここも開ける

固い場合はプライヤーでワッシャー掴めば緩むはずです。マイナスドライバーはやめた方がいいです。

 

この中のボルトを回して

 

フライホイールをゆっくり

回します。

 

圧縮上死点はフライホールのTマーク

このフライホールは錆でTマークが見えませんが.....

錆びて無ければTと刻印されている所が見えます。多分TopのTだと思います。

 

 

もし回すのが重くて大変だったらプラグを外せばシリンダーの圧縮がなくなり軽くなるはずです。

 

ここまでが圧縮上死点を出す作業で準備終了。

 

次に

タペットカバーを外す。

17mm 

ここも古いエンジンだと固着しているかも

今回は排気側だけなのでレッグシールド装着したままできます。

 

 

 

 

オイルが溜まっているのはオイルポンプが機能している証です。

 

初心者のタペット調整で絶対必要な工具は隙間ゲージ。

 

隙間ゲージを差し込む

実はこれの説明が難しい

 

入る場所は1箇所しかないのでよく観察している貰うしかないです。

 

赤い所 クリアランス調整部分に差し込む

ネットのOHVの画像拝借です。

 

これは吸気側

微妙にズレているのがわかりますか。

 

差し込んだゲージがスカスカユルユルで動かせたらクリアランスが大き過ぎ状態。

逆に入らなければ狭過ぎ。

 

9mmのナットを緩め

 

中央の四角い調整ネジを締めて

これはラジオペンチでもいいと思う。

勿論専用工具もある。

 

締め過ぎずに差し込んであるすきまゲージが抵抗を感じつつも動かせる程度に留める。

 

調整が済んだらそのまま固定ボルトを締める。

 

この時調整ネジを動かないようにしっかり固定して固定ナットを締める。

 

もし供回りして調整ネジが締まり過ぎずたら隙間ゲージがキツキツか抜けなくなるのでそういう失敗には気付くはずです。

 

調整後指で動かすと0.05mmの隙間なのに結構ガタがある。

 

心配だったら再測定です。

これで0.07mmが入ったら失敗です。

 

 

9mmのスパナを使ったのは中央の調整ネジがよく見えるからです。特に最後に固定ナットを回す時。

 

後はタペットキャップを取り付けてエンジン始動。カチカチ音が消えていれば成功です。

 

最後に上死点を出す際に外したジェネレータカバーの点検窓の蓋を2ヶ所元に戻して終了です。

 

お疲れ様でした。

 

 

 

 

まとめ

未経験だったタペットクリアランスの調整も4度目にしてようやくできるようになった感じです。

 

何よりの収穫はタペット音(異音)というのを実際に聞く体験ができたことです。今までは正常だったのにこれもしかしてタペット音かもと思ったりしましたが、これからはそんな疑心暗鬼に駆られることもなくなりそうです。(笑)

 

そういう意味では色々勉強になるボアアップキットです。