裸の王様のことはよく覚えている。
小学校の学芸会で 担任教師に指名されて ペテン師役をやらされたからだ。
その前の年の学芸会は 生徒が 推薦したり立候補したりして配役をキメていたのだが、 小学校の学芸会の主役などに立候補する生徒は誰もいなかったので 嫌がる生徒を無理やり推薦して主役にしてしまった。 学芸会とはいえ演劇に不向きな生徒を主役にしてしまったのだから劇の結果は散々だった。
どうも担任教師は 無様な演技の様子を見て自分が 恥をかいたと感じたのだろうか、その翌年の配役は 絶対君主のように振る舞ったタンニンが全ての配役を自分 一人で決めてしまった。
ふと思い出すのは昔のことばかり…
最近は何も悪いことがないのだから、結果的に良い状態であるという理屈で なんとか自分のバランスを保っている ような感じである。
ちなみには 脳内でイメージする 悪いことというのは 困窮の果てに飢え死にしかねない状態。 これくらいハードルを低く設定しとけば 核戦争でも勃発しない限りは悪いことにはならないだろう。
幸せであるかどうかは本人が 自分自身をどう捉えるかによる、本人がそう信じていれば たとえ裸であっても立派な衣服と思えるのだから…。