まあ、もっと遡ればエジプトとかメソポタミアになるのだが

 

外観至上主義ともいえる思想を成熟させたのはギリシャである。

なお、例によって参考文献等の具体的な根拠はないので

真に受けないように……

 

 

ギリシャの哲学者は

何故人は美に惹かれるのかを論議し

美の雛形論を構築

 

その雛形に近い存在であればあるほど

完璧な美に近く、当然人々もそれに魅了されることになる。

 

ギリシャの彫像を作る際にも

理想の顔

理想の頭蓋骨

理想の胴体

理想の四肢を持つ人々のパーツを組み合わせて

我々の知ることのない形而上の雛形に近づけようとした。

 

 

古代ギリシャ人の最悪の功績は

彼が美を求めるあまり

人を含む様々な存在に優劣をつけ

本来であれば全て神の深い思惟により固有の目的を伴い創られた存在を

否定するかのような劣判定を下してしまったことだ。

 

もし神がそう望んでいたのであれば

われわれ人間も働きバチの姿がほとんど同じであるように

均一の外観を持って生まれてきていたはずである。

 

ところが現実は

人類の姿は多種多様

 

そこには美も醜もなく

あるのはただの個性という違いでしかないのだが

 

古代ギリシアの哲学者が

わけのわからない形而上の概念を

現実世界に適合させた雛形思考により

美しい人類はこうあるべきで

美しさは愛される存在であるという

本来の愛とは隔絶した概念で

人類をがんじがらめに拘束してしまった。

 

哲学者というのはなんと愚かで惨めな人々だったのだろう

 

その哀れな古代ギリシャ人が生みだした歪んだ思想に

縛られ続けている現代人も同様に惨めであることは認めなくてはならない。