第52章
6月1日 無事に誕生日を迎えることが出来、52歳になりました。改めて、過ごして来た人生と、自分への約束を書き添えておきたいと思います。幼少期から振り替えると壮絶な人生でした。1969年 昭和44年6月1日 栃木県宇都宮市で生を受ける。父親が事業の失敗、怖い男の人が家に来て、父親の名前を言って、どこへ行った!!と怒鳴り散らし、幼稚園い入る前の自分に、クソガキぶっ殺すぞ!!と言われる日々が。母子家庭で育つ。子供の頃は電気が止められる様な日々があり、一本のローソクが唯一の灯りで、それも使い果たした時は、月明かりだけで夜を明かした日も。食べる物も無く、母親から預かった100円、時には50円だけを手に持ちパン屋さんで「動物のえさ」と書かれた食パンの耳を買い、両腕で抱きしめながら家に帰り、パンの耳と水道水だけで暮らした時が何度もありました。その頃の僕の、気持ちは。それでも笑顔は忘れなかった。お母さんを悲しませてしまうから。そう思って笑顔は絶やさなかった。そんな日々だけど、楽しかった。電気は止められたけど、水道とガスは使わせてくれたから。特にガス屋さんがいろいろ察してくれて、支払いがかなり遅くなってもずっと待っていてくれた。そのおかげで、ガスコンロの魚を焼く所(グリル)にパンの耳をおいて、かるく焼いて美味しく食べることが出来た。子供ながらにそんな知恵もつけることが出来た。そんな借家住まいが25年続いた時、子供の頃から母親に絶対家をプレゼントすると言う強い思いから、実行する。築8年、好みの家を見つける。銀行に融資の書類を提出するが、ある銀行では母子家庭で本気ですかと罵られ、他では書類を投げて苦笑しながらお帰りくださいと言われ、10行近くの銀行に断られた。最後に残された1つの銀行が1カ月の審査の末、若くして家を持とうとするその気持ちに応援したいと言ってくださり、融資の決定がおりた。25歳にして、念願だった一軒家を母親にプレゼントすることが叶った。しかし、その1年後。。。1996年 平成8年11月3日 病院の当直明け午前9時、バイクで帰宅途中、信号無視の車にはねられる。命は取り留めたものの下半身不随の身体障害者に。裁判を行ったが、負けました。現在の様に監視カメラが無い時代、相手が信号無視をした証拠が無かった。寝たきりの自分は現場検証も出来なかった。相手の弁護士は法廷でずっと薄ら笑いをして勝利を確信していた。負けました。更に。。今から3年前、髄膜炎ずいまくえんにかかり、人生で2度目の命の告知を受けました。24時間であなたの人生が全て決まります。亡くなる確率が高いこと、たとえ命が助かったとしても、耳が聴こえなくなるか、目が見えなくなるなどの後遺症が残りますと。奇跡が起こり、私は後遺症もない状態で助かり、生かされました。現在は70%回復しましたが、突然体調が大きく引き戻されてしまうなど自分自身と格闘しながらの毎日です。体調が崩れた時はとても悔しいのですが、不平不満は絶対に口にしません。発した言葉で悪い運気になるだろうし、良くない言霊は作りたくない。作るなら、良い言霊を作り続けて行きたいです。とにかく、早く全快したいと本気で思っており、真剣に自分自身と向き合い精一杯努力をしています。ほんの少しだけ人生を振り返ってみました。正直、涙が溢れました。こうして人生を振り替えると様々なことがありました。しかし、それらの壮絶なことが経験値になり、何があっても立ち上がれる様になり、講演の仕事では経験談として大変役に立っています。渦中にいる時は確かに辛かったが、全ては無駄なことではありませんでした。ひとつだけ今の気持ちを伝えさせてください。「幸せです」特に障害者になってからの25年は本当にそう思っています。まず、生きることに真剣になりました。丁寧に生きる様になりました。そしてこの体になり、止めたことがあります。不平、不満、愚直 これらを口にすることを。このことにより、運気がとても好転し始めたのです。本当にたくさんの良いご縁に恵まれる様に。こうして2005年には日本テレビ第28回24時間テレビ車いすトライアスロンに挑戦し、この同じ空の下で繋がるあまりにも多くの方々の応援により、51.5キロの道のりを9時間6分で完走することが出来ました。幼少期から壮絶なことがありながらも、どんな時でも必ず「人」が力をくれました。勇気をくれました。行動力をくれました。人間は生きている限り、必ず病気や怪我に襲われる日がやって来ます。今から約25年前に現在の体になった時に心から思い、自分自身と真剣に向き合う日が始まりました。たった一度の人生。自分自身に真剣に向き合って人生を過ごして生きたい。人生にリハーサルは無い、全て本番。挑戦しているか?行動しているか?心が立ち止まっていないか?出来る、出来ない ではなく、やるか、やらない かで後の人生は大きく変わる。自分に言い聞かせながら精一杯前進しています。24時間テレビ車いすトライアスロンの時もそうでした。毎日毎日、苦難、困難、が自分に大きく襲いかかり、それらを精一杯超えるために真剣に自分自身と向き合いました。何かを成し遂げるため、夢や目標へ向かうためには「超える」ことが必ず必要になります。今の自分は夢を掴むために超える力を試されているのではと思っています。大きくジャンプするには、必ずしゃがまなければならない。この言葉通りだと思います。超えてみせます。そして、必ず夢を掴んでみせます。今の自分は、皆さんの力がひとつになっている。だから心から幸せなのです。与えられた命の砂時計を、見守ってくださる皆様に恥じることの無い様に、精一杯生きます。この同じ空の下で繋がる皆様に、嬉しいこと、楽しいことが降り注ぎます様に。長文を最後まで読んでくださいまして、心からありがとうございました。「自分を信じ、自分に負けない」大貫 学人