9列どセンターの良席

初日とは違う視点で観れるのではと楽しみにしていました。
(以下、ネタバレになるので知りたくない方は読まないでくださいね)
初日は上手の端席だったのでジョルジオの顔の表情があまりわからなかったせいか私はどうやらフォスカの視点で観てたみたいな。
初日はそんなにフォスカを怖いとは思わずむしろ一途に純粋にジョルジオを愛するフォスカをかわいくて心の美しい女性だと思った。
昨日は…
違った

昨日はジョルジオ視点。
1幕こ、怖い―――!
フォスカめちゃ怖いわー

ジョルジオに手紙書かせるのだけどあんな手紙普通書かせないでしょ。
書いちゃうジョルジオもあれだけど…
2幕の展開は少し怖さは薄まったけど。
フォスカの真実の愛は
フォスカにとっての都合のいい愛で
言葉巧みにジョルジオにすりこみ洗脳していったように感じてしまった。
ジョルジオははじめはフォスカに対して戸惑い、嫌悪、怒りに溢れ
フォスカの一方的な愛を受け入れがたかったはず。
それが同情に変わって心配するほどに。
でも憎しみもまだ感じつつ(すでにフォスカに心を支配されはじめていたのね)
クララに自分と逃げようと迫ったとき
クララは今はできない待ってほしいと言われて…(きっとフォスカから逃げたかったのだと思う)
ジョルジオはそんなクララの愛が打算的に感じてしまい本当の愛ではないと感じてしまうのよね。
私も初日はそう思ったのだけど。
昨日は違った。
クララは自分から気持ちが離れつつあるジョルジオに気づいたのよね。
そしてジョルジオを愛しているけれどすぐには今の生活を壊すことができないのでジョルジオに選択をさせた。
そんなクララの事情を何となく理解しました。
愛していても情熱だけでは生きていけない。
フォスカのように捨て身で愛だけに命かけられるかっていったら無理なときが確かにあるのかも。
昨日フォスカに感じたもの。
それは
フォスカは恋の駆引きのように
ジョルジオの心をうまく操り支配していったように思えてならなかった。
ジョルジオはクララからの手紙が決定的となり
フォスカほど本当の自分を愛してくれる人はいない
これが真実の愛だ!!と思って受け入れることに。
(最初は嫌悪してそれは愛じゃない!執着であり呪いだ!と言ってたのにね…)
ジョルジオがついにフォスカを受け入れ
ふたりが結ばれたとき
深い闇の奥底に引きずり込まれるような
とてつもない怖さを感じました。
大佐との決闘の時
ジョルジオはすでに半分精気を失っていたように思え
決闘が終わった瞬間の狂った叫び…
そう、魂のすべてまでも闇の中のフォスカに吸い込まれていったようだった。
ジョルジオは闇の中で
ただフォスカの愛の呪縛の中で生きる囚われ人となり
現実にはけして戻れないのではないかとさえ思ったらただ悲しく涙が溢れました。
初日とはまったく逆の感想になった昨日。
パッションは観るがわの状態、心境などからも感じ方が変わる気がします。
私もまた
そのときそのとき変わりそうです。
今日はまたどんな感じ方になるのか
そしてキャストによるト―クがあるのでそれもふまえてとても楽しみです。