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クラシックレンジを手に入れて、18年経った。
就職して1年で借金をして、87年製の6年落ちアメリカ並行輸入車左ハンドルVOGEを350万円で買った。
憧れて、欲しくて、やっと買った車だったけど、結構なポンコツでした。
 
しばらくすると、コノリーレザーのシートはひび割れ、塗装は艶がなくなり、パワーシートは動かなくなりました。
運転席の床の錆を取ると、床に穴があいた。
 
それでも、本革シートにコノリー社指定のシャンプーで洗い、皮用ワックスを掛け、
自分で全塗装し、パワーシートのコントロールユニットをバラして清掃し、シートも動くように直した。
穴の空いた床も金属の板で塞いだ。
パワーウィンドウは、閉まらなくなったり、開かなくなったり、結局4つの窓が順番に壊れて、
ドアの内張りをその都度外して、モーターを交換した。
 
 
周囲からは、ポンコツとバカにされながらも、乗り続けました。
実際に、他の車に乗り換えようと思ったこともある。
それでも、何度考えてもクラシックレンジに乗り続けようとの結論になった。
 
理由は、乗っていて気持ちが良いから。
レンジローバーのシート位置は、ダラけた姿勢を許さない。
高い着座姿勢(ランドローバー社ではコマンドポジションという)で背筋を伸ばして座らなければならない。
でも、これが高い車高とあいまって、周囲がよく見えて、楽しくドライブできる。
気持ち良さは、グラスエリアが大きくとられていることもあると思います。
 
87年製は、スタビライザーが装備される前だったので、足がよく動く。
「船に乗っているようだ」とよく評論されていたが、はじめて運転する人から見ると、
ハンドルを切った途端にグラッとくる挙動は、ビックリさせるだけだったが、
慣れてくると、この反動を使って、曲がるのが気持ちが良い。
 
4駆のメリットも大きい。
砂浜でも乗り込んで行ってキャンプもしたし、スキーの帰りに渋滞を避けて林道を帰ったこともある。
そんな風に考えていくと、メリットしかないような文章になってしまうが、デメリットももちろんある。
 
まずは、、、、燃費。
87年製3.5Lから93年製4.2Lに乗り換えたが、どちらも街乗りは、4キロ/L。
高速道路で最高でも7キロ/L。
(お金がないのでレギュラーです。ハイオクではありません)
 
次に、、、、故障。
電気系統のトラブル多し。
今乗っているバンプラも酷い状態です。
でもこれから気合いを入れて直す予定。
集中ドアロックに、パワーシート、シートヒーター、クルーズコントロール。
フロントデフォッガー、一部パワーウィンドウも動かないスイッチがあります。
でも、名誉のために言っておくと・・・エンジンは、タフです。
基本的なところが、不調になったことは一度もありません。
’70年のデビューから、練られているだけのことはあります。
本当に頼りになる奴です。
 
でも、合理性から言うと、古い車を選ぶ理由なんてないかなとも思う。
スピードだって、乗りごこちだって、静かさだって、機能だって、そのほとんどが今の車に劣る。
勝るとしたら、せいぜい個性ぐらいだが、これだって欠点が際立たせているだけのことも多い。
 
それでも、私にとっては、居心地の良い空間。
それが、愛車クラシックレンジです。