『暮しの手帖』の北川史織編集長が、今号で卒業と書いていた。愕然とした。残念である。花森安治の思いを届けてくれる北川編集長の雑誌を楽しみにしていたので、気持ちのつっかい棒が外れたようだ。

 ただ、わかるよ。最近の誌面から、五年前編集長に就いた時の強い思いが少し薄れていると感じていた。それは花森の文章「武器をすてよう」を再度掲載したことへの批判を受けて以降かもしれない。

 こうしたい、という気持ちを持ち続けるのは難しい。七十年の歴史のある雑誌の編集長の重圧がどれほどかはわからないが、とてもたいへんだったと想像する。

 『暮しの手帖』は、編集長が替わる度に、その顔を変えてきた。また新しい気持ちで雑誌と向き合おう。

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 自分の体のことは、けがをする度に少しずつ理解が進んでいる。

 キャットウォークを意識して走ることで、金曜日に五十分走れた。それは元々走る予定ではなく、家を出て早々に自転車がパンクして、バスに乗るか走るかの選択で、走ると決めてのもの。

 とにかく足を痛めないことだけを考えて、急がず、キャットウォークを心がけて、家から実家までを慎重に歩を進め、無事到着。たぶん一時間で6.4キロというペースだったと思うが、これは自信になった。

 走り終わってストレッチを長々とやった結果、変な痛みはなく、こってはいたが、それも日曜朝(今日)には回復したので、再び走った。今度は自宅周辺を5.2キロ。それを48分だったので、おととい同様のペース。しかもリュックを背負ってのものなので、いける、と手応えがある。

 リュックの中身は羊羹とアクエリアス。走る前に少し食べて飲んで、半分走ったところで休んで食べて飲んで、とやった。この方法で伸ばしていきたい。

 ということで、十月にけがする前に戻ったようだ。

 二月十六日のマラソンで、完走は無理として、去年の第三関門を越えたら今年の目標は達成する。でも、うまくやれば、とちょっと完走に色気がでてきたのは確かだ。(了)