実家で正月を迎える準備を今日(三十日)と明日で。
自宅は妻に任せ、実家は一日に母を二時間だけ施設から外出させる。その時にわが家の四人(一人アフリカ)と共に正月気分でおせちを食べる。
そう考えて、必要最小限。
場所は玄関周り。掃き掃除、玄関サッシの拭き掃除をして、注連飾りを玄関につるす。先につるしたので、掃除をこれから。
玄関の中は掃き掃除、拭き掃除を行って、ほこりっぽい見かけの物は別の場所に移動しよう。カレンダーを一月にする。終わった。
居間。床のほこりをとる。母が休む場合の簡易ベッドを置いておくかどうかだが、置いておこう。どけると、なんだか母を排除する雰囲気になる。仏壇のほこりをはらおう。これは明日。
台所。使うものを使う場所に、使わないものが満載の椅子をどこに置くか。いらないものを捨てればいいのだが。やってみよう。失敗した梅干しは廃棄するかどうか。これは来年食べてみて決めよう。
この位。あとは余力で。
お飾り餅に載せる葉みかんが、スーパーにも八百屋にもなかった。しかたがないので、普通の温州みかんを載せることにする。餅も中くらいの大きさで買ったので、充分乗る。地球儀と一緒で、店頭にある時は小さいなと思っても、家に持ち帰ると大きい。
二十四日に届いた佐野元春の『ザ・サークル』のレコードを聴く。
旧譜をこんな風に媒体を変えて発表することに、ちょっとした疑念を持っていて、一週間置いていた。
レコード針から拾われた音は、そんなノスタルジーを吹き飛ばした。長田進のギターが、古田たかしのドラムスが、凶暴に、心臓に鳴り響く。
タイトルナンバーの「ザ・サークル」のラスト、以前ラジオで掛かった時に、そこに至る前にカットされた部分、それが今直撃する。
片付け物をしながら、捨て去ることばかり考えていた。要らないものは何か?俺は何を残せばいいのか?
そうじゃない。俺は過去の複製ではない。
少しだけやり方を変えていくのさ。2025年は、この瞬間から始まる。(了)