いい悪いでないけど、一対一で飯食おうとしない人、なんかなあ。

 じゃあいついつ飯食いましょう、と約束してその当日行ったら、誰それも呼んだよ、一緒に飲もう、と言われる。

 こういうのに違和感がある人は少数かもしれないので、あんまり強くは言えないんだけど、(せっかく二人で深々とした話ができると思ってたのに)すかされた感じがする。

 お前とは一対一で飲もうとは思わないんだ、という婉曲な表現かもしれない、と思うと余計にね、いい感じじゃない。

 この前も、友人と話していて、じゃああいつ(A)を誘って飲もか、ということで電話をAにした。するとAが当日近くになって、誰それ(B)も呼ばん?ときた。(まあ4人ならいいか)とそのBを誘ったら来ると言う。Aにそれを伝えると、今度は前日になって、Aから「Cは知っとる?(ほとんど知らない)Bと仲が良かったとよね、誘うてみる」と誘って、Cも来ることになった。Aは別のDも誘ったがこられないと言った。

 ちょっとこの時はほかのことでナイーブになっていた時で、そいつがどんどん誘う流れがまるで、「お前と話しても面白くないので他も誘った」のように感じてしまい、私は欠席することにした。(5人はキャパオーバーでもある。一対一かせいぜい3人で飲むのがやっとだ。)

 こういうのは、言葉ではっきりと「お前は他の者を誘うのは好かんのか?」と聞かれると、はっきりとは答えにくい。許容できる場合もある。なんとなくこっちの雰囲気を察してほしいところだ。結果として、今回の登場人物とはしばらく会いづらくなった。欠席して睡眠を長くとって、朝走ったら頭がクリアーになったので、欠席は正解だったけど。

 一対一を避ける人の特徴に、観衆を求めるというのがある。集団をバックに、「お前はこれこれだ」とか「お前のことをこう思っている」という発言をする。それは一対一の時でも言えるが、観衆がいると、その決めつけの発言のニュアンスが柔らかくなるとでも思うのか、集団の誰かが同意をすれば、自分の意見の正当性を指示されたと考えるのか、いずれにしてもいい気持ちはしない。

 電話は好きだよ。必ず一対一だから。言葉の奥にある気持ちも伝わってくる。顔が見えるリモートは逆に、気持ちを汲もうとする姿勢がとれなくなってしまう。バリアを感じてしまう。

 Z世代の人たちが電話を苦手にするのはそういうことかも。(了)