言い出しっぺでやるのは慣れている。
とはいえ、誘いの連絡を手分けできるかなと思ったら、元々「やろうか」と同意した母校の小学校の150周年実行委員会のメンバーの者は、当日そっちの打ち上げに回るので来ないって。(あれっ)と気勢をそがれ、気を取り直して連絡した・十年前に手伝ってくれた女子は、海外旅行で不参加、もう一人も子供が彼女を連れてくるので来られない、となって、孤軍奮闘となった。
それが8月初旬。所詮学年130人程度で、連絡先がわかっているのはその半数もいないから案内状は省略。SNSも使わず、ぱらぱらと電話をし始めた。
十年前にやったときが3~40人だったから、今回はその半分の想定で、同級生の焼肉店に20人で予約した。これが目標。ところが8月にコロナに罹患し、ひと月やる気が出なかった。これは計算外。
まともに連絡を再開したのは、当日を二週間前に控えた日である。
電話のポイントは、誘う自分が楽しんでいなければ、電話に出た相手がその気にならないということ。これはSNSでも同じ傾向かもしれないが、皆さん昭和の人である。電話のほうが堅苦しくないし、熱量も伝えられる。まず自分が乗るのが大事。最初の一人が大事。
「おうよかぞ。来週てや?えらい遅か案内ね。」
「ごめん電話すっと忘れとった。」
そんなやりとりで、最初の一人がOKしてくれたので、後は乗りまくりで電話を掛ける。
「行きます!」
とひと言で返す女子。8月に前振りで連絡していた人。楽しみにしてもらっているという手ごたえがある。うれしい。
「子供が」「孫が」「母が」「仕事が」来られない人には、死ぬまでにあといっぺんくらいあるけんそん時に会おう、と伝える。
そんなしてたら、遠くの県外から「行くことにした!みんなに会いたい」という女子からのメール。連絡を受けた人たちが、ほかの人と同窓会のことで連絡をとりあっているのがわかった。感謝。決してひとりではなかったようだ。
当日先生は来られないけれど、楽しい宴会になりそうだ。(了)