前回のブログでは、東洋医学の「湿邪」についてお話ししました。
体が重い、むくむ、食欲がない…そんな不調は、もしかしたら「湿邪」のせいかもしれません。
そして、「湿邪」の撃退法として、ご紹介したのが「お灸」です。
「お灸って、熱そう…」「なんだか難しそう…」そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はお灸は自宅で手軽にできる、究極のセルフケアなんです!
今回は、お灸についてもっと深く知って、今日からあなたも「お灸ライフ」を始めてみませんか?
じんわりと温かいお灸の力で、心も体もリフレッシュしましょう!

お灸って、どんなもの?
お灸は、ヨモギの葉を乾燥させて精製した「もぐさ」を皮膚の上に置き、火をつけて燃やすことで、その温熱刺激でツボを温める治療法です。
「熱さ」や「ヤケドになりやすい」は
人それぞれ
「お灸」と聞くと、「熱い」「ヤケドしそう」というイメージを持つ方も多いかもしれません。
確かに、熱さを感じることはありますが、その感じ方は人によって様々です。
・熱さを感じやすい人: 冷えが強く、感覚が敏感な方。
・熱さを感じにくい人: 血行が悪く、鈍感になっている方。
また、お灸の種類や据える場所、体調によっても感じ方は変わります。
昔のお灸は熱いものが主流でしたが、最近は温度調節ができるものや、丁度良い熱さで心地よさを感じるものが増えています。
ヤケドのリスクもゼロではありませんが、正しく使えば心配いりません。
最近のお灸は、昔に比べて安全性が高く、ヤケドのリスクもかなり軽減されています。
お灸の種類は
大きく分けて二つ
お灸には、大きく分けて「直接灸(ちょくせつきゅう)」と「間接灸(かんせつきゅう)」の2種類があります。
1. 直接灸:より深い刺激を求める上級者向け
直接灸は、もぐさを直接皮膚に乗せて燃やすお灸です。
皮膚にごく小さく跡が残るもの(透熱灸:とうねつきゅう)や、痕を残さないように途中で消すもの(知熱灸:ちねつきゅう)などがあります。
直接灸は、より強い刺激を与えることができるため、専門家による施術や、お灸に慣れた上級者向けです。
自宅で気軽に始めるには、少しハードルが高いかもしれません。

2. 間接灸:初心者にもおすすめ!手軽で安全
一方、間接灸は、もぐさと皮膚の間に台座や生姜、ニンニクなどの隔てるものを置いて行うお灸です。
皮膚に直接もぐさが触れないため、火傷のリスクが格段に低く、初心者の方でも安心して試しやすいのが特徴です。
最近、ドラッグストアなどで手軽に手に入る市販のお灸のほとんどは、この間接灸タイプです。
台座付きのものや、煙が出にくいもの、火を使わないものなど、様々なタイプがありますので、自分に合ったものを選びやすいでしょう。
自宅でセルフケアとしてお灸を始めるなら、まずはこの間接灸から始めるのが断然おすすめです!

どんな症状に効果的?〜お灸がおすすめの症状〜
「なんだか不調だけど、お灸ってどんな時にいいの?」そう思っていませんか?お灸は、東洋医学的な視点から様々な不調にアプローチできます。特に、次のような症状でお悩みの方に、お灸はおすすめです。
- 冷え性: 手足がいつも冷たい、お腹が冷えやすいなど、冷えは万病のもと。
お灸の温熱効果で体を芯から温め、血行を促進します。
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むくみ: 特に下半身のむくみ、顔のむくみなど、体内の水分代謝が悪くなっている場合に効果的です。
前回の「湿邪」のブログでも触れたように、お灸は余分な水分を排出するのを助けます。
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肩こり、首こり、腰痛: 長時間のデスクワークやスマホ操作による筋肉の緊張、血行不良からくるこれらの症状にもお灸は有効です。
筋肉を温めて緩め、血の巡りを良くします。
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胃腸の不調(食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘): ストレスや冷えからくる胃腸の働きが低下している時に、お灸で胃腸のツボを温めることで消化吸収能力を高め、不調を改善します。
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生理痛、生理不順、PMS(月経前症候群): 女性特有の不調にもお灸は強い味方です。
体を温め、血行を良くすることで、子宮周りの冷えを取り、ホルモンバランスを整える手助けをします。
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ストレス、不眠、自律神経の乱れ: じんわりとしたお灸の温かさは、心身をリラックスさせ、副交感神経を優位にします。
質の良い睡眠へと導き、自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
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疲労感、だるさ: 全身の倦怠感や慢性的な疲労感があるときにも、お灸で体のエネルギーを補い、活力を取り戻すことができます。
これらの症状は、東洋医学でいう「冷え」や「湿邪」、「気血の滞り」が原因となっていることが多く、お灸の温熱効果がそれらを改善するのに役立ちます。
今日からできる!自宅で簡単お灸レクチャー
それでは、自宅で手軽にできるお灸の方法をご紹介します。今回は、市販の台座灸(間接灸)を使った方法です。
用意するもの
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台座灸(鍼灸院または薬局で売ってます)
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ライターまたはチャッカマン
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灰皿などの燃えない皿(使用済みのお灸を捨てる用)、お皿可
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濡れたタオル(万が一の火傷や熱すぎた時にすぐ対応できるよう)
お灸のやり方(基本編)
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ツボを探す: まずは、症状に合わせたツボを探しましょう。ツボは、押すと少しへこんでいたり、じんわりと心地よい痛みを感じたりする場所が多いです。指で丁寧に探してみてください。
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お灸に火をつける: 台座灸の上部にあるもぐさに、ライターなどで火をつけます。もぐさが均一に燃えるように、全体に火が回るようにしましょう。
※一度、手に置いて付けるのをオススメします。 -
ツボに乗せる: 火をつけたお灸を、探し出したツボの上にそっと乗せます。台座が付いているので、直接肌に触れることはありません。
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温かさを感じる: じんわりとした温かさを感じたら、そのままにしておきます。熱さを感じ始めたら、我慢せずにすぐに取り除きましょう。心地よい温かさが数分続きます
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お灸を取り除く: 熱さが消えるか、熱すぎると感じたら、お灸を取り除き、灰皿などの燃えない皿に入れます。完全に火が消えていることを確認しましょう。
お灸を行う頻度
基本的には1日に1回、各ツボに1〜3壮(個)が目安です。
毎日続けることで、より効果を実感しやすくなります。
体調に合わせて、無理のない範囲で行いましょう。
自宅お灸の注意点
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熱すぎたらすぐに中止!: 我慢は禁物です。
もし熱すぎると感じたら、すぐに取り除いてください。
無理に続けるとヤケドの原因になります。
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肌の異常に注意: 赤みや痒み、水ぶくれなど、異常を感じたらすぐに使用を中止し、必要であれば医師に相談しましょう。→軽いものでしたら、2~3日で落ち着くことが多いです。
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食後すぐは避ける: 食後すぐは胃腸の働きが活発なため、避けた方が良いとされています。
食後1時間以上経ってから行いましょう。
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入浴の前後: 入浴直前・直後も、血行が急激に変化するため避けた方が無難です。
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飲酒後: 飲酒後はお灸の熱さを感じにくくなることがあるため、避けましょう。
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煙と臭い対策: 間接灸は比較的煙が少ないとはいえ、室内で行うと煙の臭いがこもる場合があります。
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換気をしっかり行うか、ベランダなど屋外で試すのがおすすめです。
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最近では、煙が出にくいタイプや、火を使わないタイプのお灸も販売されています。
マンション住まいの方や、煙が気になる方には特におすすめです。
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煙が気になる方へ~進化するお灸のカタチ~
「お灸は興味あるけど、やっぱり煙と臭いが気になる…」そんな方のために、現代のお灸は進化しています!
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煙の少ないお灸: 特殊な加工を施すことで、煙の量を大幅にカットしたタイプです。リビングなどで気軽に使いやすくなっています。
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火を使わないお灸:せんねん灸から出ている太陽というお灸は、火を使いません。
じわ~っと熱くなるタイプのお灸です。
また、電気式のお灸などもあったりします。
ご自身のライフスタイルや環境に合わせて、ぴったりのお灸を見つけてみましょう!
質問等ごさいましたら、DMをお願い致します。
[salon mana サロン マナ]
営業時間: 日曜日 10:00~18:00(不定休がございますので、ご確認お願い致します)
住所: 東京都中野区中野2-16-26 サンスーシ鹿野苑301 (Salon Brilliant様内)
アクセス: 中野駅南口より徒歩5分
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