以前記事  したブルグミュラー抜粋した最後の曲です。


この曲はブルグミュラー練習曲の総まとめであり、様々なテクニックが含まれています。


以前記事 に書いたように、ブルグミュラーは表現力を身につけるものです。


指の動きや、運び方、表現力のつけ方を身につけなければ、難曲をやってもぐちゃぐちゃな演奏になるだけです。ピアノはただ楽譜通りに音を出すだけでは弾けるとは言えず、抑揚をだすことで初めて弾けると言えます。


独学では直してくれる人がいないので難しいですが、抑揚とリズムに気を付けて弾くようにしましょう

 

ある程度弾けるようになったときに、大曲を弾いてみて、自分の演奏は下手だと気付くこともあるかと思います。

せっかく譜読みしたのに、自分で満足できない演奏は弾いていて心地良くなれません。

それは非常にもったいないことです。

でも、ルールを知っていれば焦らず直すことができます。

独学だからこそ、自分の弱点である部分を見逃さず、ゆっくり立ち止まって見直しましょう。

ブルグミュラーは、強弱やテクニックのルールを知るためのものです

無理に速く弾く必要はありません。

曲を自分のものに気持ちよく弾く為にも、あせらず基礎的な表現力をしっかり抑えて次に挑みましょう。

この曲は表現力を身につける最後の曲です。


それではポイントを見てみましょう!



貴婦人の乗馬の弾き方

楽譜はここ (38ページ目 25番です)





画像上右クリック→名前をつけて画像を保存で拡大して参考にしてください♪




この曲に関しては、曲を弾く時に気を付けることさえ守っていれば、何も問題なく弾けると思います。決して難しい曲ではありません。



ポイントは1つ!



曲の物語を考える


そして丁寧に弾く


それだけです!


過去に子供の集会の記事 でも書きましたが、1つの曲をやるにあたって、その曲のイメージを考えるのが大切です。

もちろん正解はないのでその人ならではの曲全体の物語を考えます。

それをすることによって、どこを強く弾くのか、弱く弾くべきかがわかるようになり、上手く表現することができるようになります。(=曲にメリハリをつけ、上手く聞こえる)

さらに弾いていて気持ちいいです


私の中でこの曲は



貴婦人が休日にゆったりと乗馬を楽しんでいる。

途中ちょっと馬が暴れる。

でもそれをなだめる。

馬をなだめながらも、休日に馬に乗り、高貴な一日を過ごしてる。


こんな感じです。

もちろん正解はないです。どんなイメージでも構いません!!

みなさんがどう感じるのかわかりませんが、私が感じる物語をピアノでどう表現するかの例を簡単に紹介します。


例えば冒頭のこの部分。

たった1小節ですがこれだけでもパッカパッカと貴婦人が乗馬している様子を表しています。

落ち着いて馬に乗っている感じ。

なので、左手1拍3拍を強く、2拍4拍を弱めにすることで、堂々と馬に乗っている感じを出します。

この強弱を逆にすると、堂々と乗馬してる感じには聞こえず、先を急ぐ感じに聞こえてしまいます。



3連譜cresc(クレシェンド=だんだん強く)で馬が暴れ出した感じを出し、8分音符で一気に弱くして馬をなだめる感じを出す。しっかり腱板を押し込んで勢いを出します。

この抑揚非常に大切です


ここでの注意が3連符を急ぎすぎて、その後の8分休符~8分音符が急ぎすぎてしまうこと。

crescの後は速くなりがちです。

しっかり8分休符を感じて、pにつなげましょう。
 


非常に右手が綺麗なこの部分。

優雅に馬に乗っているイメージで弾くといいでしょう。

3小節目と4小節目は同じことの繰り返しです。

以前素直な心 で解説した通り、繰り返す時は表情を変えます(=強弱を変える)

同じフレーズを繰り返す時は強弱を変える。

どんな曲でも鉄則なので、覚えておくと上手く聞こえます。

 


とにかく綺麗に弾いて、弾けない箇所は立ち止まりましょう。



例えば、↑の2つ目に紹介した、3連符がうまく弾けない。

バラバラになる等の悩みが出たら、「ハノン」をもう一度弾くこと。

※ハノンについてはここ に詳しく書いてあります。




ここまで弾けるようになったらもうどんな曲でも大丈夫です。

だってただ譜読みして、おぼつかない手でピアノを弾くだけでなく、どこで強弱をつけるべきなのか、弾けない箇所はどうしたらいいのかがすべてわかっているんだから。

この曲が気持ちよく弾けることを祈ってます!


良いピアノ生活を♪