
パラオはかつて日本が統治していたのと、今でも親日家が多いだけあって、日本語があふれている。
補習校の勉強の関係で、パラオと日本のことを調べていて、特に私が担当するのは、「パラオで歌われている日本語の歌」になった。
「桃太郎」はよく知られていて、ある程度年をとった人なら誰でも「もーもたろさん、ももたろさん」と口ずさむことができる。「北国の春」(しらかば~、あおぞーら、ってやつです)も知っている人が多い。
補習校の子供だし、演歌より、「桃太郎」がいい、ということになって、桃太郎の歌詞を調べてみた。
2番までしか自分でも歌ったことがなかった。
3番はよし。
でも4,5番と続くにつれて、結構残酷な表現になってきて、この残酷さが原因で、今は1番2番しか歌われていない、とあるサイトにのっていました。ちなみに4番は「そりゃ進め そりゃ進め 一度に攻めて攻め破り つぶしてしまえ 鬼が島」です。
あんまり発表会向きじゃない・・・ということで、他の路線で色々とネットで調べると、コロール州(メインの島)からかなり南のところにある、アンガウル州では、英語・パラオ語・日本語が公用語とされていて、州の歌がなんと日本語が沢山使われている、という情報があった。州の歌が日本語まじりなんて、これは面白い。
でもこの情報、2ちゃんねるっぽいサイトだったし、ウソっぽいな・・・。
どうしたものか、行き詰っていたら、ある方に「ヨコハマレストランの隣が、アンガウル州のオフィスだったと思う」と聞いて、直接アンガウルオフィスに行って、聞いてみることにした。
ヨコハマの隣の建物、確かに2階はアンガウル州のオフィスだ。
上のオフィスに行くと、入ってすぐに奥の部屋にいたおじさんに、こっちに来い、と手招きされた。
「日本とパラオの関係について、リサーチしているのですが」と大げさな前置きをして、「アンガウル州は英語とパラオ語と日本語が公用語というのは本当ですか」と聞いてみたら、「今でもアンガウル州の州憲法には、英語とパラオ語と日本語を話す、と記されている。世界中でも『日本語が公用語』と記されている憲法は、アンガウル州だけだ」と話してくれました。でも実際には日本語は使ってないんですよね?と聞くと、「年取った人は、今でも上手に日本語を話すよ」とのこと。
州の歌については「メニーオトウト(many 弟)」なる歌がある、と教えてくれたけど、彼は歌は歌えない、年取った人なら多分歌えるけど、と言った。
せっかく「メニーオトウト」までたどり着けたのに、残念!
「今週の土曜日、アンガウル州で『ウンドウカイ』がある。(でも実際、運動をするわけじゃなくて、ただの集会)パラオ中、いやパラオ外のグアムやサイパンからも、アンガウル出身の人が集まる。だから、君も土曜日、コロールからボート出すから、一緒に乗ってきなさい。そこで年とった人に実際聞いてみなさい」と提案されてしまった。
ちょっと質問するためだけに寄ったオフィスで、そんな大事になるとは。
いや土曜日は補習校があるので・・・とやんわり断ったけど、「年に1度のイベントなんだ。こんなチャンスは他にない。」と、なおも引かないおじさん。
その後、夫の仕事について、根掘り葉掘り聞かれ、怪しいムードになってきたので、退散してきた。
このおじさんとおじさんの向かいにいた女性の名刺をもらった。おじさんはアンガウル代表の国会議員で、おばさんは州知事だった。
アンガウル、行ってみたいけど、連れてってもらったあかつきに何か要求されるんじゃないか、と勘ぐってしまう。
どうしようかな。
トップの花は、ヨコハマレストランの近くに咲いていたハイビスカスです。