私がまだ小学校に入っていない頃、私とおっきいおばあちゃん(ひいばあちゃん)2人でお留守番、ということがあった。
いつもはおばあちゃんかお母さんが昼ごはんを作ってくれるのだけど・・・。
この日だけはおっきいおばあちゃんが作ってくれた。
おっきいおばあちゃんが作ってくれたのは、「白和え」。
豆腐をすり鉢で丁寧にすって・・・
こんにゃくとにんじんが入っていたのを覚えている。
初めて食べた、白和え。
甘くてめちゃめちゃ美味しかった
!
普段はお料理しない、おっきいおばあちゃんが作ってくれたお料理はスーパー美味しくて、今でも強く印象に残っている。
いつも着物を着ていて、ちっちゃくてかわいいおっきいおばあちゃん。
私にジュース代わりに梅酒を飲ませて酔っ払わせた、おっきいおばあちゃん。(お母さんが私を発見したときは、酔っ払っていて、うちわでおっきいおばあちゃんに扇がれていた)
お料理も上手なんて、おっきいおばあちゃんって、すごいなあ~~、と。
でも実は、白和えはそれ以来食べたことがなかった。
おばあちゃんも、お母さんも、白和えは作らなかったからだ。
私が大人になっても作らなかった。
けど、日本に帰った時に買った、カロリー控えめの料理本に「白和え」のレシピが載っていたので、昨日初めて作ってみた。

なぜ、おばあちゃんやお母さんが白和えを作らなかったのか。
分かった気がした。
時間がかかるし、面倒
。
脇役の料理のくせに、こんなに時間をかけてしまっては、メイン作る時間ないよ。
すり鉢で豆腐をすったり(フードプロセッサーがあれば今ならラクにできる)、こんにゃくを一度あく抜きのために茹でないといけないし、にんじん・こんにゃく・しいたけは先に味をつけて煮ないといけないし。
そういえば、おっきいおばあちゃんが、白和えを作っているのを見ながら待っている時間、長かったもんなあ・・・。面倒なことしてくれたんだなあ・・・。
でも、美味しくできました。
そうそう、こんな味だったわ~、と懐かしく味わいました。