


その続き。
週末は大変だった。
どんな水漏れの仕方をしているかと言うと、シャワーを浴びてすぐはどうってことないのだが、1時間後ぐらいにお風呂場に行ってみると、水浸しになっている。その水をちりとりですくっては捨てて、すくっては捨て、の作業を何度もして、やっと水が少なくなったなと思って、しばらく経ったら、また水浸しになっている。徐々に水は出てきているようで、しかもその量がすごい。ついにはリビングまで水がきた。
だんだんと悪化しているようで、日曜日になると、シャワーを浴びた後、合計7回は水を掃きに行った。でも水は収まらないので、朝になってバリさんが掃除をしていた。
そして怒るバリさん。「エー!(甲高い声。ギニア人は「信じられない!」というニュアンスでこの甲高いエーをよく言う)」
「だからあんなに技術者に来いって言ってるのに!今すぐもう一度言ってくる」
といって出て行った。
そしたらすぐに水回りの技術者、その名も「パパ」がやってきた。
うちは風呂場が2つあって、一つは使っていないが、2つとも水浸しになっている。
まずは両方の風呂場を調べている。
そしてまたもや、今度はパパが「エー!」の叫び声。
「アー、マダム。セ・グラン・トラバイユ!」
このフランス語の使い方はあってるのだろうか?冠詞抜けてるし。直訳すれば、「大仕事だ!」だけど、フランス人ってグラン・トラバイユとかって言うのかな・・・?
ま、なんにせよ大変らしい。バスタブを一度はずしてしまう必要がある、と言っている。なんかよくわからんが、お湯が問題だ、ということだ。
私「今日中に終わる?」
パパ「エー!(←しつこい?)終わらないよ。多分・・・・明日・・・かな」
明日も終わらんのじゃないか、と心配になるような、小さい声でパパは言った。
そして、釘ととんかちを使って、ドンドコ音をたてながら、バスタブをはずしにかかった。すごい騒音だ。1時間後ぐらいにようやくはずし終わる。そして、バリさんが物置から小さなダンボール箱を持ってきて、これ、あげてもいい?と聞いてきた。いいよ、と言うと、お風呂場で作業をしている技術者たちにあげていた。ふと風呂場を見たら、なんと段ボール箱の中が燃えているではないか!かなり驚いた。なんで紙の箱の中で物燃やしてるんだ?!そして、火に水道管らしきものを近づけて、柔らかくしているようだ。使い終わったら、別のダンボールの切れ端で叩いて火を消していた。なんとも無防備・・・・なんとも原始的・・・・。風呂場はすっかり臭くて暑くなっていた。
今日はマルシェに行きたかったので、心配しながら出かけた。
先ほど帰ってきたら、一階の大家の親戚のところにパパがいた。
私「終わったの?」
パパ「non!non!!」
んなわけないやろ、というような口ぶりと表情。
そして何やら話し終えたパパがうちに入ってきた。
パパ「アー、マダム、グロ・トラバイユ」
グロ(gros)も「大きな」とか「太った」という意味。
何が問題なのか、靴を履いてすっかり汚くなった風呂場に入ってみた。
聞いてみたら、バスタブの下にあった水道管を全て取り替える必要があると言っていた。
確かに、うちの風呂って、蛇口ひねったら最初に茶色い水(錆びた水道管による)が出てきてたもんな。いつかは寿命がくるよね・・・。
あー、それにしてもいつ終わるんだろう。
今日は汗かいたけど、風呂に入れないのか・・・。明日は入れるかな。せめてふうたんはベビーバスにでも入れてあげよう。明日直ればいいなあ・・・。
(写真1:バスタブをはずしにかかる。中に入っているのがパパ。彼は映画俳優のような顔をしています)
(写真2:バスタブをはずす。手前の男性、ずれパンがなんともセクシー)
(写真3:水道管を直しにかかる。グラン・トラバイユ(?)だ)