『クラシック音楽を聞く10の驚く効果』から、ひとつずつ、詳細と根拠となる研究論文などをご紹介しています。

 

今日は《記憶力アップに効果的》という情報をご紹介します。

 

 

 

 

《記憶力を上げる》

 

クラシック音楽は、記憶力を上げる脳波を強める。

 

 

 

音楽と記憶に関して、3つのとても面白い研究報告を見つけました。

 

 

(1)イタリア、ミラノ大学で3種類の短期記憶を調査しました。

  • クラシック音楽を聞きながら
  • ラップを聞きながら
  • 音楽なし

 

その結果クラシック音楽を聞いている時の短期記憶が一番優れていたそうです。

 

 

推測される理由がとても興味深かったです。

 

*クラシック音楽、特に感情表現が豊か、また感動的な音楽を聞いた時に、脳内の血流が増えていた。それが脳を活性化し、記憶を助けたらしい。

 

*音楽の記憶が、その他の記憶と結びつきやすいらしい。(例:言葉を単に覚えるより、歌に乗せて覚えた方が覚えられる。)

 

下差し

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4606564/

 

 

 

 

(2)岡崎女子大学講師、伊藤理絵さんの研究では、バックミュージックが流れる部屋で、その音楽と関係のない絵を見せると、その後で、音楽記憶が視覚記憶を蘇らせる確率が高い事を突き止めました。

 

下差し

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpa/15/4/15_KJ00006814322/_pdf/-char/ja

 

 

 

 

(3)音楽家と非音楽家で、音楽を聞きながらの記憶に差があるでしょうか?

 

フィンランド、ヘルシンキ大学の実験がこちらです。

 

下差し

 

 

 

被験者のグループ

  • 音楽の学位があるか、現在音楽活動がある23人
  • 以上の条件は満たさないが、5年以上音楽の訓練を受けた22人
  • 音楽の訓練を受けた事のないか、5年以下の音楽訓練を受けた28人

 

次に、被験者はインストルメンタル映画音楽を聞き

  • それぞれが好きな曲を選ぶ
  • 好きでも嫌いでもない曲を選ぶ
 
その2種類の曲を聞きながら、勉強してもらう。
 
 
結果は、音楽家は好きでも嫌いでもない曲、非音楽家は好きな曲で、テストの成績が良かったそうです。
 
 
推測される理由として、音楽家は好きな曲に聞き入り、感情移入、分析などで脳内が忙しくなってしまい、勉強の邪魔になったのでは?という事でした。
 
 
思い当たりませんか?
 
 
音楽を聞きながら勉強や記憶をする時は、選曲に気をつけた方が良さそうですね!
 
 
 

河村まなみ