アメリカの音楽のグレード試験についてのご質問を頂いていたので、カリフォルニア州で一番普及している試験について、ご紹介したいと思います。
1993年に始まり、現在では毎年約3万人の生徒が受けるグレード試験です。
なぜそんなに多くの生徒が受けるのか?
- 指導者協会が長年かけて作り上げた、体系的な試験内容だから。
- 大学受験の際に、上位のレベルの合格を内申書に書く事ができるから。
という理由が考えられると思います。
大学受験の内申書に書けるという理由で、高校を卒業するまでレッスンを続け、グレード試験を頑張る生徒が多い様です。
主催団体
- Music Teachers' Association of California(カリフォルニア州音楽指導者協会)
試験名
- Certificate of Merit Evaluation (達成度証明試験、の様な訳になるでしょうか?)
試験対応ジャンル
- ピアノ
- バイオリン
- チェロ
- ビオラ
- フルート
- オーボエ
- クラリネット
- サックス
- ファゴット
- ホルン
- ユーフォニウム
- ハープ
- 声楽
ゴール
- 段階的に難易度を上げつつ音楽全般の力をつける。
- 目標に向かって学び続ける力をつける。
- 高いゴールを目指す力をつける。
- 人前で演奏できる力をつける。
開催頻度
- 年に一回
グレード・レベル
- プレパラトリー(準備)レベル
- レベル1〜レベル9
- 特級
- 超特級
年齢
- 5歳以上
試験内容
- レパートリー演奏
- テクニック
- イヤー・トレーニング(聞く力)
- 初見視奏
- 音楽理論
試験内容が多岐にわたっていますね。
以前の記事「ピアノは道?学問?」で書きましたが、アメリカでは音楽を「学問」と捉えている様で、弾く事だけでなく、曲の構造を理解する事が重要視されている様です。
そのために、音楽理論などが含まれている様です。
次回は、ピアノの具体的な試験内容をご紹介しますね。