ロサンゼルスはいまだに学校を開く事ができないので、全てのレッスンは3月中旬以来リモートで行っています。

 

ところが4年生の学生が「卒業演奏会を11月にしたいし、大学院受験一次審査の録画も12/1までなので、リモートでは不十分です〜!対面レッスンをお願いします〜!!」と言ってきました。

 

受験の録画は、音質も合否を左右するので、それに見合った良い楽器と音響が必要です。大学のホールでレッスンなら十分ソーシャルディスタンスは保てるし、ついでに録画もできる・・・

 

と思って大学に申請してみましたがダメでした。

 

その後、学生から、彼女のお姉さんの教会を特別に貸して頂くことができた、そこで卒業演奏会(無人)と録画もしたいと連絡が。

 

・・・もし楽器や音響が十分でなければ他にどこか探さなければ、と不安になりながら教会に向かったところ・・・

 

そこにはベーゼンドルファーがありました! 

 

そして学生がショパンのバラード4番を弾くと、ウィーンのピアノの伝統を受け継いだベーゼンドルファーならではの音色、声部ごとに違う音色が聞こえてきたのです!

 

今までいろいろなピアノでこの曲を弾いたり聞いたりしましたが、初めて聞くような音色!

 

ソプラノは華やかに、内声は暖かく、ベースは深く響き、たくさんの音を一度に弾いても、重ならないで立体的に聞こえてきました。

 

ベースを出したり、内声のカラリングを大胆にやってみてもソプラノを邪魔しないなど、表現の可能性が一気に広がって感激!!

 

シューベルトのソナタもベースの表現の幅が広がって、すごく面白くなりました。

 

会堂の音響も丁度良い響き具合でした。

 

とても沢山のことができたので、思わず4時間近くもレッスンしてしまいました。

 

これから録画が終わるまで毎週使わせて下さるという事で、快く貸して下さった教会には感謝してもしきれません!

教会のご厚意に感謝します!!

 

 

ベーゼンドルファー独特の美しいフォルム

 

 

 

 

低音域が4鍵多く、白鍵は黒く塗られています。