どうして私は、この人と結婚したんだろう・・・
そう考えることが時々ある。
でもその度に、すとんと心におちてくる理由はやっぱり
”真逆”
だったから。なんだと思う。
私は、ずっとただひたすら真面目に生きてきた。
中学生では夢を決め、高校選びから、資格取得から
ただその夢だけのために動いてきた。
叶えられなければ、それまでの努力だって認めてはもらえない。
結果こそが全て。そういう世の中だということは分かっていた。
努力など誰が知っている?
面接官が知っているか?
表すものは、結果でしかない。
親の期待とか、プレッシャーとか、
駄目な自分を許せない自分とか、
なんでもいい。
徹底的に自分に圧力をかけて、かけて、かけて・・・
そうして手に入れてきた。
頭でっかちで、真面目だけが取り柄だったと思う。
もっと上にいきたい。もっともっと、認められたい。
そうして、努力して努力して・・・
そうしてどんどん地から離れていっちゃって、
気づいたら、太陽に近づきすぎて、自分の闇っていう影が
こんなにも黒々しいものに気がついてしまった。
太陽に近づけば近づくほど、影も濃くなって
耐えられる人はいいんだろうけど、私は耐えられなかった。
今まで見ないフリしてた心の傷、こんなにひどかったんだーって見えてしまった。
そうして一度振り返って見えた影に動揺して、もう太陽向けなくなっちゃったんだよね。
あとは、ただ飲み込まれていくだけだった。
縛り付けられたみたいに、うずくまるしかできなくなっちゃって、泣くしかできなくなっちゃって、
どこにも行けなくなってしまった。
その反面、旦那は、太陽のないところで生きてて。
同じように心に傷あったくせに、少しの影も見たくないって
地面よりももっと深い地中を歩いてた。
自分の傷、知ってたからそうしてたんだと思う。
見なくていいし、影の存在さえ忘れていられるその場所に居心地さえ感じて、
抜け出そうっていう考えさえも浮かんでなかった。
そんな二人が、どうして出会ったのか、出会えたのかいまだに不思議。
くさい台詞で言えば、ほんと神の悪戯だった。
こんな二人を出会わせてみたら、どうなるだろう?みたいな。
旦那はルックスはいいけど、お金はないし、今が楽しければそれでいいタイプだし、
お調子者で、暗いところで生きてきたって感じの遊びばっかやってるし。
私は馬鹿真面目で、口悪いし、態度でかいし、
ただただプライド高いし、不真面目な人嫌いだし、そういう人馬鹿にしてたし。
どう考えても、惹かれあうはずなんかない対照的な二人で。
ほんと些細なきっかけ。
誕生日が一緒の日ってだけ。
それだけの共通点で、なんか分からないけど、
お互い興味湧いちゃって。
性格や生き方が真逆だったっていうのもあって、余計に知ってみたくなったんだと思う。
ほんとは・・・
旦那の明るい性格や、羽目をはずして精一杯楽しむことができるところ。
私の真面目で、計画的に動いたり将来設計立てられたりするところ。を、
欲していたり、尊敬していたり、羨ましく思ったりしてたのもあるんだろうな。
付き合ってから、
私はよく笑うようになったと思う。
羽目をはずすこともできるようになってきたし、まぁなんとかなるかっていうグレーの選択肢も増えた。
旦那は、すぐに悪い友達とは縁を切った。悪い遊びもやめた。
真面目になってきたし、嫌なことを忘れるために無理に明るく振舞うこともなくなった。
お互いに穏やかになったと思う。
中には、一緒にいるためにはお互いが自立した人間同士でなければ成り立たない、という人もいる。
けど私たちは、お互いいなければ崩れてしまう者同士かもしれない。
できることと、できないことも真逆で、
旦那のできないことを私が補って、私のできないことを旦那が補って、そして成り立っているから。
でも、私はそれでもいいんじゃないかと思う。
天と地中に生きるような私たちは、二人でいるためには手を延ばし近づかなければならない。
地中にいるものが天にきては眩しすぎて、天にいるものが地中にいっては暗すぎるから。
二人が同じだけ近づいてしっかりと手を繋いで、やっと私たちは地に足をつけて歩けるんだから。
そうして出会ってから4年が経った。
その間に結婚もして、もうすっかり左手薬指の結婚指輪にも、苗字が変わったことにも慣れて。
喧嘩も少しずつ減って、二人で笑ってることが増えて、
おじいちゃんおばあちゃんになっても、手繋いでいたいねって話して、
私より先に死んじゃ嫌だよって言えば、1秒だけ長生きするねって返ってきて、
もし将来生まれたわが子に私が泣かされたら?って聞けば、俺の女泣かすなって怒るってムキになってて、
おやすみってキスして手繋いで寝て、おはようってキスして起きて、
いってらっしゃいってキスして送り出して、おかえりってキスして笑ってる。
私たちは、真逆だからこそ、こうして一緒にいられるんだろうな。
