皆様、こんばんは!


‪明日、7月20日(月)よる10時~
宝塚雪組時代の作品‬
‪『心中・恋の大和路 ~近松門左衛門「冥途の飛脚」より~』‬
‪時代劇専門チャンネルにて放送されます。
‬

‪という事で、久しぶりにこの時の事を振り返ってみようかと☺️


宝塚は夢の世界とよく言いますが、その裏では、沢山悩み、色んな葛藤を抱えながら、みんな華やかな舞台に立っています。(今は今で、沢山悩みますが💦)


そして、その夢の世界からいつかは卒業します。
それは誰が決める訳でもなく、自分自身で決めなくてはなりません…。
私は、宝塚を卒業する時は、悲しい時や辛い時ではなく、笑顔で、今が一番幸せと思える時に、宝塚を大好きな気持ちで卒業したい、とずっと思っていました…。


劇団に入って8年目。尊敬する壮一帆さんの相手役をつとめさせて頂く事になり、
毎日稽古や公演など、近くで過ごさせて頂いた日々。
本当に壮さんから教えて頂いた事は数知れず、壮さんと一緒に宝塚人生を終えたいと自然と思う様になっていました。


本稽古が終わり、自主稽古をしている最中、壮さんから卒業のタイミングのお話を個人的にお聞きした時の事は今でも鮮明に覚えています。
何の迷いもなく、誰に相談をする訳でもなく、その場で自然と「ご一緒させて頂いて良いですか。」と言っていました。
次の日には、プロデューサーに伝えに行き、
そこから一日一日が今までとは違う色に見えました!なんというか…本当に全てがかけがえのないものに思えて、全てがキラキラして見えたんです!
苦しい事も今しか味わう事が出来ないんだと思うと、それまでと受け取り方が変わったり、組子1人1人が本当に愛しくて。


『心中・恋の大和路』は、宝塚に入って10年目のそんな時。皆様に退団を発表した後に出演した作品です。(この後に退団公演『一夢庵風流記 前田慶次/My Dream TAKARAZUKA』があります)


ずっと応援して下さった方々やお客様の様々な想いが、沢山伝わってきて、本当に毎日感謝の気持ちと共に、充実した公演でした。


作品自体は、古き時代から伝わる作品という事もあり、私が今まで観てきた・演じてきた日本物のなかで、群を抜いて、所作など厳しく難しく…まして、初めての関西弁…。


‪稽古では、演出の谷正純先生にしごかれ、入団10年目にして、初めて組子みんなの目の前で大量の悔し涙を流してしまった思い出もあります。笑
それも今では良き思い出です☺️


先輩も同期も後輩も、難しい日本物に挑戦させて頂ける事に誇りを持って、皆さん生き生きと演じていらっしゃった印象があります。


そして、何より、心中とはいえ、壮さん‪演じる忠兵衛と最後まで一緒にいられる貴重な作品。笑
あの時は本当に嬉しかったです☺️


放送をきっかけに、色んな記憶が蘇ってきたので、ブログに綴ってみました。




『心中・恋の大和路』

これぞ、日本物という、美しく儚い物語です。

ご覧頂ける方は是非、最後までお楽しみください☺️



(写真は去年の夏の稽古場にて)