4月5日、朝日朝刊。
「碍」を常用漢字へ
という記事が載っていた。

マイナスイメージを持つ障害を
障碍へ変えるべきだとの意見の強まりから、
「碍」を常用漢字に追加してほしいという要望が出てきているのである。

とまあ、ちょいとここで時間切れだ=
後日、更新します。

あと、書きたい記事は、
「専門性とは?」
「今月読みたい本」
です。

乞うご期待!
3月31日、
鳩山政権の目玉の一つである
高校無償化法案が参院本会議で賛成多数で成立した。

公立では4月1日から施行されている。

私は、この問題に関して、
以前は財源の所在の問題からしか見ていなかった。
しかし、友人に新しい視点を与えてもらい、
全く異なる関心事となっている。

本法案の中で、朝鮮学校をどのように扱うかの問題です。
本法案は、
公立高校に関しては、授業料を徴収しないで、授業料収入相当額を国が学校に払い、
私立高校に関しては、一定の条件を満たす人が学校に就学支援金申請を行い、
国が都道府県を経由して、就学支援金を学校に払う、というものです。

そして、無償化の対象となる高等学校等を以下のように規定しています。

第二条 この法律において「高等学校等」とは、次に掲げるものをいう。
 一 高等学校(専攻科及び別科を除く。以下この条及び第四条第三項において同じ。)
 二 中等教育学校の後期課程(専攻科及び別科を除く。次項及び第四条第三項において同じ。)
 三 特別支援学校の高等部
 四 高等専門学校(第一学年から第三学年までに限る。)
 五 専修学校及び各種学校(これらのうち高等学校の課程に類する課程を置くものとして文部科学省令で定めるものに限り、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校以外の教育施設で学校教育に類する教育を行うもののうち当該教育を行うにつき同法以外の法律に特別の規定があるものであって、高等学校の課程に類する課程を置くものとして文部科学省令で定めるもの(第五条及び第七条第一項において「特定教育施設」という。)を含む。)

ここで、問題なのが、
朝鮮学校は、現在の法律上、
学校ではなく、「各種学校」として整理されている点です。
つまり、料理学校などのような専門学校と同じなんです。
そのため、上記規定の2条4項に該当します。

えっ!料理学校にも支給するの!と思う方がいるかもしれませんが、
ここでポイントなのが、各種学校のうち、
「高等学校に類する課程として文部科学省令で定めるもの」もののみが
法案の対象となるという点です。

そうすると、
論点は、朝鮮学校の教育課程が、
日本の文科省が作っている課程に類するものか否かです。
そこで一部の政治家は、
北朝鮮は日本と国交がないため、当該学校の教育課程を確かめることができないと言っています。
しかし、そんな政治家は放っておいて、注意深く記事を読むと、
読売新聞に以下のような記載がありました。

「文科省は2010年度予算案に高校無償化の費用3933億円を計上する際、各種学校のうち、朝鮮学校をはじめとする外国人学校の高等課程も対象に含めた。
「就学年数などの基本的な枠組みを満たしていると考えられた」(同省幹部)からだ。
同じ各種学校でも、自動車学校などはこの時点で対象から外している。」

ここから、文科省は、
一度、朝鮮学校の教育課程が「高等学校に類する課程として文部科学省令で定めるもの」に
含まれると判断していた可能性が示唆できます。

法律的には、ここまでです。

しかし、それに対して、最近の論議に火をつけたのが、
拉致問題担当の中井国家公安委員長です。
中井委員長は、日本が現在北朝鮮に対して
経済制裁を取っているのだから、対象からはずすよう文科省に要請したのです。

ただし、文科省は、
経済制裁等は考慮せず、
あくまでも高等教育の課程に類するかを客観的に判断するとしています。

以上が、経緯の概要です。

これらのことから、
当初は、特に朝鮮学校だけを名指しで除外するようなものではなく、
少なくとも、民族差別問題ではない、
むしろそのような口調のメディアが、民族差別を助長してしまっているんじゃないかと思いました。

しかし、
中井委員長の意見には疑問を感じてしまいます。

たしかに、朝鮮学校の授業料は北朝鮮へ渡るでしょう。
そして、おそらく決議における関連規定は次のものでしょう。

(d)すべての加盟国は、「委員会」または安保理によって、北朝鮮の核その他の大量破壊兵器および弾道ミサイル計画に関与し、または支援(他の不法手段によるものを含む)を与えているものとして指定された人物または団体によって、もしくは、それらに代わる、または、それらの指令下にある人物または団体によって、直接間接に所有され、または管理される資金、その他の金融資産および経済資源で、本決議の採択日またはその日以降に自国領域にあるものを、各国の法手続きに従って、直ちに凍結するとともに、いかなる資金、金融資産および経済資源も、自国民によって、または自国領域内のいかなる人物または団体によっても、当該の人物または団体の利益のために使用に供されないようにする。

ただし、それと同時に以下の規定もあります。
9、上記第8項(d)の規定は、関連諸国が決定した以下のような金融その他の資産または資源には適用されないことを決定する。

 (a)食料、賃貸料や抵当、医薬品と医療行為、税、保険料、公共料金の支払いを含む基本的支出に必要となるもの、もしくは妥当な職業上の対価の支払いや、法的サービスの提供に伴って生じた支出の弁済にのみ充てられるもの、もしくは、適切であれば凍結された資金やその他の金融資産、経済資源へのアクセスを許す意図について当該国による安保理への通知後、このような通知から五作業日以内に安保理の否定的決定がない場合、このような資金およびその他の金融資産、経済資源を日常的に保有、維持するための、国内法に基づく料金・サービス料。

ここから、決議における制裁から
朝鮮学校への授業料支払いがのぞかれることにならないだろうか。
(ここは、まだ自信ありません。)
いずれにしても、
日本にある朝鮮学校の数は少なく、
そこまで影響はないと思われます。

もしかしたら、制裁決議の話は単なる口実かもしれません。
もしかしたら、民族差別なのかもしれません。
もしかしたら、高校無償化自体、考え直さねばならないのかもしれません。

ただ少なくとも、
私は今回の問題から以下のことを提示したい。

憲法では、「国民」という言葉が使われます。
結局、国家は「国民」を第一に保護する機関です。
だけども、今の「国家」から「人」へと考える時代、すなわち、
国と国民ではなく、社会と人と考えやすい今、
国家の機能をどう捉え直すか、
憲法の保障する「国民」をどう捉え直すか、

かなりコアであり、議論すべき問題だと思います。私自身ももやもやです。
ただ、「国籍」を重視する仕組みから、「住んでいる場所」を重視する方向で
考えるのもありではないかと思います。

4月1日日経新聞朝刊によれば、
朝鮮学校の扱いに関して、「教育専門家らによる第三者機関を設置して
検討して文部科学省が判断基準などを定め、
今夏頃に最終的に判断する見通し」だそうです。

引き続き、動向を追い、
考えたい問題である。