SRPG Studioでのゲーム制作を始めてから、少しずつではあるが、できることが増えてきた。
①②では、マップやイベントの基本的な制作方法から、敵ユニットの行動や武器の使用条件など、ゲームの土台となる機能について学んできた。今回はさらに踏み込み、キャラクターの成長管理やクラスチェンジの細かな設定、能力値の調整、複数のユニットに対するイベント処理など、ゲーム全体の完成度に関わる部分について記録しておきたい。
1. クラスチェンジの条件と仕組みを細かく設定する
最近、特に理解が深まったのがクラスチェンジ周りの仕組みだ。
最初は、クラスチェンジアイテムを使えば対象キャラクターが別のクラスに変わる、という程度の認識だった。しかし、実際に設定してみると、クラスグループや変更可能なクラスの指定、レベル条件など、複数の設定が関係していることが分かった。
例えば、主人公はイベントによってのみクラスチェンジできるようにし、村人など一部のキャラクターは専用アイテムを使用した場合だけクラスチェンジできるようにする、といった区別も可能になった。
また、クラスチェンジ後に以前の武器が残ってしまう問題にも直面した。そこで、変更後のクラスを判定するイベントを用意し、不要な武器を取り除いて新しいクラスに合った武器を持たせる方法を試した。こうした設定を通じて、単にクラスを変更するだけでなく、キャラクターごとに異なる成長ルートや転職条件を設計できることが分かってきた。
2. クラスごとの能力補正とキャラクターの能力値を管理する
能力値の調整についても、制作を進める中で新たな発見があった。
例えば、クラスにパラメータボーナスを設定すると、そのクラスに属する味方だけでなく敵にも影響する。味方だけを強化したつもりが、同じクラスの敵まで強くなってしまうことがあった。
この問題をきっかけに、クラス全体に適用する能力補正と、特定のキャラクターだけに適用する能力変更は分けて考える必要があることを学んだ。また、コンフィグで設定するパラメータ上限と、クラス側で設定するパラメータ上限など、能力値に関係する設定にも複数の仕組みがある。
こうした部分は、設定画面を見ただけでは分かりにくい。実際にレベルアップさせたり、能力値を変更したりして、どの設定がどこまで反映されるのかを確認する必要がある。キャラクターの成長はSRPGの面白さに直結する部分なので、味方と敵の強さを意図したとおりに管理できるよう、引き続き理解を深めていきたい。
3. 戦闘時のモーションやクラスの表現を調整する
ゲームの見た目についても、細かな部分が気になり始めた。
例えば、村人のようなクラスに弓を持たせても、戦闘時の攻撃モーションが弓兵のものにならず、石を投げるような動作になってしまうことがあった。調べていくと、武器だけでなくクラス側の戦闘モーションも関係していることが分かった。
実際に弓兵のモーションを設定して確認すると、弓を使った攻撃動作に変わった。
キャラクターのグラフィックや装備品だけでなく、戦闘時にどのような動きをするのかもクラスの設定に左右される。こうした細かな違いが、ゲーム全体の印象を大きく左右するのだと思う。今後、独自のクラスや装備を増やしていく場合にも、能力だけでなく見た目や動作まで含めて考える必要がありそうだ。
4. 複数のユニットを対象にしたイベント処理
イベントについても、以前より複雑な仕掛けを考えるようになった。
例えば、マップ上の特定の場所を調べると、敵全体が弱体化したり、場合によっては消滅したりするような仕掛けだ。
これを実現するために調べていたところ、複数のユニットを対象にまとめて処理する方法があることを知った。
今まではイベントで特定のキャラクターを指定して処理することが中心だったが、対象を敵軍全体にすることで、個々の敵を一体ずつ指定しなくても同じ処理を実行できる。
こうした機能を使えば、特定の装置を調べると敵全体に状態異常を付与する、能力を低下させる、あるいは何らかの特殊効果を発生させるといった演出も考えられる。まだ実現方法を検証している部分もあるが、イベントの組み合わせ次第で、通常の戦闘とは違った攻略方法を用意できそうだ。
5. テストプレイを通じてゲームバランスを調整する
現在は全体のうち、マップ制作を7割あたりまで進めている。
マップの大まかな構成や敵の配置ができてくると、次に重要になるのが実際の戦闘バランスだ。
最初から細かな能力値を決め込むのではなく、まずは仮の数値を設定してテストプレイを行い、敵の強さや戦闘にかかるターン数、味方の成長具合などを確認している。
実際にプレイしてみると、想定より敵が弱かったり、逆に特定の敵だけが強すぎたりすることもある。数字だけを見ていても分からない部分が、プレイすることで見えてくる。また、マップの広さや地形によっても難易度は変わる。敵の能力が同じでも、地形や配置が違えば戦闘の印象は大きく変わるため、単純に敵の能力値だけで難易度を調整するわけにはいかない。
最近はマップごとに特徴を持たせることも意識している。とあるマップでは防衛マップを想定し、20×20という比較的大きなマップに、海上を移動できる敵を配置した。通常の平地マップとは異なる攻略が必要になるように工夫している。
完成したマップを実際に遊び、想定した難易度や攻略の面白さになっているかを確認する。こうした作業を繰り返すことが、ゲームとしての完成度を高めるために欠かせないのだと思う。
6. SRPG Studioでゲームを作る楽しさと難しさ
ここまで制作を進めてきて、改めて感じるのは、ゲームを作ることは想像以上に楽しく、そして難しいということだ。
頭の中で考えていた仕組みが、実際にゲームの中で動いたときの達成感は大きい。キャラクターがクラスチェンジしたり、特殊なイベントが発生したり、敵の配置によって戦況が変わったりする。少しずつではあるが、自分が遊びたいと思えるゲームの形が見えてきた。
一方で、何か一つの設定を変更すると、思いもよらない部分に影響が出ることもある。味方を強くしたつもりが敵まで強くなっていたり、イベントの条件を一つ間違えただけで意図しない動作になったりする。
ゲーム制作は、単純に機能を覚えて設定すれば終わりというものではない。実際に動かし、問題を見つけ、修正し、また試す。その繰り返しだ。
それでも、最初は何も分からなかった状態から、少しずつ自分の考えた仕組みを実現できるようになってきたことは、大きな進歩だと思う。
何より、自分が昔から好きだったSRPGというジャンルのゲームを、今度は自分自身で作っているということが楽しい。まだ完成までは道のりがあるが、焦らず一つずつ形にしていきたい。
いつかすべてを遊び終えたとき、自分なりに納得できる一本のゲームになっていることを目指して、これからも制作を続けていこうと思う。


