Ganges in Hardwar



バラナシ駅を朝8時半に出発し翌朝4時にハルドワール着という約20時間の車内で私はたまたま人からもらった山崎豊子の小説『沈まぬ太陽()御巣鷹山編』をずっと読んでいた。一度読みだしたら止まらず6時間ほどで読破してしまったのだけれど、途中幾度も涙が出るのが抑えられなかったです。
知っている人も多いだろうと思うけれど、これは日本航空のジャンボ機が長野山中に墜落した実話を元にして作られた小説で、500人を超える犠牲者とその遺族、事故を起こした航空会社の人たちを中心に書かれている。
この墜落事故は私も当時幼少ながらテレビ中継を見た記憶が有り、その凄まじい惨劇を未だ覚えている。ただそれがどの様にして起こりその後どの様に周りに影響を与えていったのかまでは知らなかった。
真夏日の中走る列車の中は蒸し暑くジッとしていても汗が流れ出るため、読み終わった時には汗と涙で枕替わりにしていたスリーピングバックがぐっしょりと濡れてしまっていたほど。でもこの本を通して人の命の尊厳というか、儚さ大切さを教えられた気がした。そして無事健康に旅を続けていられる幸運に感謝の想いが募った。
旅先で良い本に出会えるのもまたとない至福です。

また出だしが長くなってしまった。。
さて、肝心のハルドワールはと言うと。


バラナシ同様信者がわんさか沐浴&お祈りしていた


急流に流されつつも泳いでる輩もちらほらいた


岸ではお祈りしたりお説法をきいている信者の姿も


流れが強すぎてみな鎖持って立ってるのがやっとって感じだった


ハルドワールのガンガーってこんなに流れが早かったとは・・



雨季のため水位が高く流れも急になっている聖なる河にはそこまでガンガーを信じきれてない非ヒンディー教徒の私には沐浴なんて無理でした。。
足先をちょっとつけただけで満足して宿に帰ってきてしまったヘタレです。
まぁ ヒンディー教徒でも無いのに沐浴にトライし、ガンガーに流され死んでしまったりしたら、それこそ浮かばれない・・ですもん。

でもこの街の人は結構気さくな人が多くて安食堂でプラタナ食べてると隣の席に座ってたお兄さんたちがヨーグルトをおすそ分けしてくれたり、店のオヤジはチャイをご馳走してくれたりとフレンドリーでした。味も良かったし。
そう言えば、早朝着いた駅でも10代後半の地元の女の子が照れくさそうに話しかけてきてくれたっけ。今までインド回って来た中でも一、二を争うほどの綺麗な子だった上、とても感じの良い子だったので話しているだけで長距離列車のあとの疲労が取れた気がしたほど。
(今思えば彼女の写真撮っとけば良かった…)

バラナシに負けず劣らずハエが多くて閉口したけれど、人の暖かさに触れることが多かったハルドワール滞在でした。

次はヨガの総本山でもあるリシュケシュに向かいます。