ブータンを日中韓3人で満喫した後、私とビンはお茶で有名なダージリンへ、韓国人のヘヨンはバンコク行きのフライトの日にちが迫っているためデリーへ戻る事に。
バス停で「いつか10年、20年後にまたこの3人で旅行しよう!」と約束し合いヘヨンに見送られ私達はダージリン行きのバスに乗り込んだ、までは良かったのだけれど。。
走り出して20分ほどした頃、私達は行き先の違うバスに乗り込んでいる事が発覚し、何もない田舎道に事情も解らぬまま車掌さんに放り降ろされてしまった。。車掌さん曰く「もしかしたらここで待ってたらダージリン行きの車が通るかも」と言うが、ここで待てってのか??と言い返す間もなくバスは走り去ってしまう。
仕方がないのでビンと2人で道端に荷物を下ろし当てもなく田舎道を通っていく車やバスの中にダージリン行きがないか見ていたら、近くで小さな店を経営しているおばさん達が物珍しそうに出てきて「何でこんなところでバス下ろされてんの?」と聞いてきた。理由を説明すると一人のおばさんが英語の達者な自分の父親を連れてきてくれてあれこれとダージリン行きの方法を教えてくれだした。まさに捨てる神ありゃ拾う神あり、です。感謝
インド人というよりネパール人に近い顔立ちの家族で本当に色々心配してくれバスを拾うのも手伝ってくれてお陰で無事ダージリンまで辿り着く事が出来ました。
旅って本当に色んな人から親切を受けながら続けていられるものなんだと実感させられた出来事でした。
さて、ようやくダージリン。この町はイギリス占領時代に避暑地として開拓された場所で周辺には有名なダージリンティーを生産するお茶畑が広がっている。そして天気が良い日には遠くにかのヒマラヤ山脈も眺望できるとあって欧米人観光客に人気のある街であるのだけれど・・・私たちが滞在していた間はずっと濃霧がかかっていてヒマラヤどころか20m先の民家だって見えにくい状態だった。
まぁ・・いいや、どーせインドのあとネパール行くんだしその時見れるから。と自分を慰め、宿から見える霧のかかった景色を仙人気分で満喫する。
宿からの風景 ヒマラヤの眺望は無理でも仙人気分にはなれたかな
そうそう、この地はネパールと国境が近いだけではなく中国領土であるチベット自治区にも近いため中国人に対しては結構過敏で、本当は特別な許可書をもらってからじゃないと中国人旅行者は滞在できないことになっているそう。もちろん一緒に来たビンはそんな事知る由もなく、宿のおじさんに言われて初めて知ったのだけど、宿のオーナーが日本人と一緒だしと大目に見てくれて事無きを得た。
中国人、こういうとき色々大変ですね。戦後は良い子にしている日本は楽ですが。
もうひとつ中国話。ダージリンにも沢山の野良犬や野良猫がいるのだけれど、ビンはそれら野良犬や猫、または馬やロバを見かける度に「お前美味しそうねー!」っと大声で話しかける。本当に美味しそうな犬の前では調理法まで説明しだす(もちろん英語で)ので私もビックリするが、周囲のインド人も驚いて私達二人を凝視する人もいり。
彼女の出身地・満州では犬料理は当たり前だそうだからこれは文化の相違としか言えないのだけれど。
ダージリンでは主に暖かくなる日中に外に出てお茶のテイスティングをしたりお土産屋の屋台を覗いたり、チベット料理やネパール料理を食べたりとのんびり過ごした。既に相当暑くなっていると聞く南インドへ向け十分に鋭気を養えた保養地となりました。
さて次はコルカタに戻り、そこから一気に南インド最大都市チェンナイを目指します。