New York City


NY マンハッタン。
やはりいつ来ても活気があり観光客で溢れんばかりなのだけど、私が一番最初にここを訪れた10年前( 9・11同時多発テロがある1年ほど前)に比べると少し落ち着いた感が漂っている。もちろんこれは超個人的な感想なので当てにはならないけれど、その時は街を歩いてるだけで圧倒されるような前のめりの活気が街中に漂っていて、街行く人も我先を急ぐようにギラギラしていた様に覚えている。たぶんあの頃はアメリカ経済が好調でみんな上を競うようなポジティブな雰囲気が出てたのかもしれない。
2度目、3度目の訪問は同時テロの半年後と1年半後だったので、街全体が大きなショックからまだ立ち直りきっていない、落ち着かない感じだった。
そして今回はというと、前よりしっとりしたなぁという印象を深く受けている。もちろん私はNYを研究している専門家でも何者でもないのでただ直感のなんだけど、街全体がいい意味老成し、そして哀愁も含んできてる模様。
まっそれは今秋まっただなか、と言うのも私の感覚に影響しているのかもしれないけど。

ちょっと出だしが長くなってしまった。。

ニューヨークと言えば芸術。この街には欧州の大都市にも負けないほど有名な美術館が揃っていて美術鑑賞には事欠かない。
毎週金曜の午後4時から閉館までは現代美術館が入場無料になるとリネイから聞き、その時間帯を狙って出向く。

「MoMA」とは 「Museum of Modern Art」の略



左 ゴッホ  右はアフリカ出身の画家の絵で色鮮やか


ここの美術館は前にも来たことはあったのだけど、展示品が多く何を見たか覚えてなかったのもあり、ゴッホやゴーギャン、ピカソの有名絵など見るに付け、「この絵ここにあったんだ!」と思う事しばしば。




上の光景はマンハッタン繁華街の路上でラッパーの卵達が自作ラップCDを道行く人に売っているところ。この商法は前来たときは見かけなかったので興味深かったけど、その場で試聴できなかったため私は購入するの止めた。でも中には買ってる人もちゃんといて、彼らラッパーたちも何とかセールスを伸ばせているよう。



昔は憧れた馬上ポリスと今売り出し中のユニクロの巨大広告



もう一つ行った美術館はメトロポリタン美術館。こちらは美術館というより博物館と呼んだほうがいいんじゃないかと思うほど巨大で展示品も多種多様。一日で全て見回るのは難しいほどなので前回も確か前々回も行ったけれど、もう一度足を運んだ。


玄関口も巨大


中はだだっ広いので見たい年代の画家のところやや前回は時間オーバーで見れなかった箇所を重点に置いて見て周った。中でもレンブランドの絵はさすが天文学的な値段が付くだけあって写真よりその人物を伝える何かが漂ってました。


レンブランド作 王族の肖像画


美術館前ではゴスペルっぽい歌をお兄さん方が合唱中



今ここニューヨークを熱くしているもの一つにウォールストリートでの反格差社会デモがある。彼らデモ隊はかれこれ一月以上、ウォールストリートにある小さな公園を占拠し、そこで寝泊りしながらデモを続けているのだ。最近では新たなニューヨークの観光場所にもなってきているほどなので私も一度のぞきに行こうと思い足を向けた。

何日か前にはデモ隊と警察隊との衝突があり逮捕者も出たらしいけど、私が行った日はそんないざこざもなくデモに参加している人たちは思い思いのプラカードを挙げて周りの人と雑談していた。中には楽器を叩きながら音頭を取って気勢を上げたりしている人たちもいたけど、わりと秩序よく公園内でまとまっているようだった。万が一のため警察も多く出動していて周囲で警戒はしていたけれど。


デモ参加者は20~30歳代が多数を占めてた


ヒッピーぽい若者に混じっておじさんも奮闘中


一体このデモはいつまで続くのだろうか??参加者の中にはテントやら寝袋持参の人も多く、長期戦への準備満タンのように見えたけど。

格差社会を早急に解決できるとは思えないけど、今の世界的不景気の波が早く収まることを私も切に願いたいです。



その後ウォルマートから目と鼻の先にある同時多発テロの現場となったグランドゼロへ向かった。前回来たときはまだ現場周辺のフェンスに遺族の人たちが書いた被害者や行方不明者へのメッセージが所狭しと張られていたけれど、今はそれも無くなり再開発の真っ只中だった。


ツインタワーの跡地は現在再開発中


あのテロがアメリカ国民に与えた衝撃は計り知れず、国中がヒステリックになって戦争へ突入していったのを今でも覚えている。あれから10年経ち、この国の人たちもあの時取った行動が正しかったのかどうか、苦悩と肯定の間を行ったりきたりしているようだ。

戦争という選択はいつの時代も大量の犠牲を出すという事実を大国ほど忘れてはいけないのだろう。



明日は何をしようかなぁ~っと思っていると、リネイに「ブルックリンとマンハッタンを結ぶブルックリンブリッジを歩いて渡ってみたら?」と提案され、おお!ナイスアイディア!と次の日早速行ってみた。


ブルックリンブリッジ 上は人と車 下は地下鉄が通ってる


ブルックリンブリッジはほぼ毎日リネイの自宅からマンハッタンへ向かう地下鉄で通ってはいたけど、橋の上を歩いて渡るのは初めて。この日は暑いくらいに天気もよく、観光客やら市民ランナーやらサイクリストやらで橋の上は人でいっぱいだった。


橋の上から見たマンハッタンのビル郡


その向こうには自由の女神が見えた



この日の夜はリネイの高校時代の友達がミュージシャンとして出演するライブがあると言うので一緒に出かけた。お酒を飲みながら聞けるライブとあって入り口でID(個人証明書)を求められる。こういうのきっちりされると先進国来てるな、と思わされる。(あとトイレットペッパーを便器に流せられるのも先進国の証です!約一年ぶりにトイレに紙流せれる日々に感激中!!)


ピアノとチェロとドラムのバンドと語り引きのデュオ


思ってたより人が沢山入ってて立ち見で聴くことになったけど、歌も雰囲気も良く、ミュージシャンと客や照明さんとのやり取りが面白くってあっという間の2時間でした。

リネイの友達(ピアノとドラムの子)が現在シアトル在住とあってその後みんなで行った中華屋ではシアトル話に花が咲いた。 

シアトル・・・折角だから日本へ帰る前に一度寄ろうかなぁ。冬は雨ばっかだけど。。



NY 長いっすね。。なかなか終わらない。ちょっくら駆け足で。


NY公共図書館  私立図書とは思えないデカさでした


クイーンズ美術館でのNYの巨大パノラマ模型  体育館一個分以上



NYでの滞在ももう2週間経ち、明日いよいよワシントンDCに立つという前日にリネイと彼女の友達のエリック(なんと27歳にして大学教授!)と3人で最近ニューヨーカーの人気の散歩コースになっているハイ・パーク出かけた。この散歩道からはNYのユニークな建築物が色々見れるとあって私同様ここに来るのは初めてというエリックも嬉々としていた。


ハイパークから眺めた景色


その後リネイの提案で市場へ。そこで新鮮そうな生牡蠣を見つけて、みんなで東海岸のローカルオイスターを何種類か買って海岸沿いピクニック気分で食べようと急遽決定。


北東海岸だけでも4種類以上ものオイスターがあるんですよ


そうそう 最近NYでは「ゆず」が流行ってるそうです。リネイもお買い上げ


マーケットから程近い海岸沿いの埠頭で買ってきたばかりの生牡蠣をリネイに開けてもらい、レモンをしぼって 乾杯!


「オイスター カンパーイ!」 


目の前には夕焼けの海が


東海岸の生牡蠣をいただいたあとはイタリア料理で腹ごなし。その後はアイリッシュバーでビールを引っ掛け、ワインバーへみんなで梯子し、最期は日本酒にまで手を出してしまった・・NY最終日。


今回は時間もたっぷりあり今まで来た中で一番ゆっくり色んなものを見て周れたし、なんと言ってもリネイのお陰でニューヨーカー気分をふんだんに味わえたのには本当に感謝!


ニューヨーク。住めるものなら1,2年住んでみたい!と思わせる素敵な街でした。


次は米国首都ワシントンDCです。