海こえ山こえ国こえて♪

サンティアゴからバスで22時間かけチリ、エル・ノア地方の中心地カラマに到着。
バスの道中、久しぶりに車酔いに陥り、吐き気、胃痛に悩まされあまり寝れなかった。。やはり旅は健康であってこそ楽しいものだと痛感。

ここカラマに来たのはこの後行くチリのアタカマやボリビアのウユニへの通り道というのが大きな理由だけれど、それだけではなく、カラマから10キロほど郊外にある世界最大級の露天掘り銅山を見学しに行くため。その名もチュキカマタ銅山。あ、去年あったチリの鉱山での落盤事故で多数の人が生き埋めになった場所は違う鉱山です。あしからず。なんせ露天掘りなので落盤事故は起こりにくいのです。

さて、そこの銅山に見学に行くには街中にあるその会社専用のビジターセンターへ行って予約をすれば、そこから無料バスで連れて行ってくれる次第。しかも英語のできるガイド付きで。さすがチリの経済を支えていると宣伝されているだけあって対応が素晴らしい。安全対策のためバスの中で各自にヘルメットを配れ、いざ出発。

海こえ山こえ国こえて♪-ガイドのお兄さん海こえ山こえ国こえて♪

海こえ山こえ国こえて♪-トラック海こえ山こえ国こえて♪-学生さんたち

この日は高校生らしき学生グループも一緒に見学となり、ガイドのお兄さんもスペイン語・英語を使い分けながら説明。その説明によると、トラックはほぼ日本製(コマツ)とドイツ製であり、大きいものは一台が約5万米ドル(約4500万円!)すると言う。しかし、過酷な環境のためトラックの寿命は10年ほどらしい。。 まぁ・・これだけコストがかかっていてもチリ経済が潤うほど利益が出るのだから凄いとしか言いようがない。

その世界最大級の露天掘りを眺められる展望台からの眺めは、宇宙からも万里の長城ごとく目視できると言うのも嘘じゃないと思える規模。

海こえ山こえ国こえて♪-露天掘り
所々崩れたあとも

海こえ山こえ国こえて♪
底では巨大なトラックも豆粒ほどに見える


ここの土の金属含有量はたった1%ほどしかないため、この露天掘りから掘り起こされ、銅を取り出した後の廃材(廃土?)の量も半端ない。そのためそこいら中に巨大な土山が出来ていた。その廃材にもまだ多少は金属が混じっているため、うっすら緑色をしている部分が多々あった。

海こえ山こえ国こえて♪-廃材海こえ山こえ国こえて♪-ゴーストタウン

ツアー終盤、3年前まで鉱山労働者やその家族が住んでいたという今ではゴーストタウンになっている街も見る。環境問題から10キロ以内には人の住居を作ってはいけないという国際的な法律が出来てしまったとかで、今では名のとおり無人と化した街。ここは夜来ると恐ろしそう。。

そうこうするうちに、見学ツアーも終了。残念ながら工場内は見学不可なのでビジターセンターに張られているポスターを見て中の感じを想像する。

海こえ山こえ国こえて♪
工場内


海こえ山こえ国こえて♪
鉱山を上から見た図


最後にツアー代、としてではなく、カラマの子供達への医療設備向上の寄付を募られ、2500ペソ(250円弱)支払う。ツアーで一緒になった日本人のおじさんが言っていた通り、あと100年のち発掘し終わってここの銅山が閉まることになれば、確実に世界遺産になりそうな場所なので、アタカマ行きのバスの時間が迫る中、行くことにして良かったと思う。