チリのパタゴニア北部プエルト・モンに来たのは、何も新鮮な海鮮物に引き寄せられただけではない。
ここからバスで3時間ほどのアンデスの山奥にあるコチャモという小さな村から行けるトレッキングコースからは絶景が堪能できると聞きやってきたのだ。しかもそのトレッキングコースの終着点には居心地が抜群に良い山小屋があると聞いて是非ゆっくり滞在してみたくなったのです。

そしてここプエルト・モンでエジプトで会ったしほっちと再会して一緒にコチャモへ向かうこととなった。最低3泊は山小屋で泊まろうと計画し、2人して3日分の大量の食料を買い込み、いざ出発。

コチャモバレーは他のパタゴニアの山々と同様、雨量が半端なく多いレインフォレスト(雨林)なので、当初は天気を心配していたのだけど、それは杞憂に終わる。

海こえ山こえ国こえて♪海こえ山こえ国こえて♪

海こえ山こえ国こえて♪海こえ山こえ国こえて♪


が、しかし…この山道は登山客だけではなく、乗馬で登山する客もいるため、これでもか!と言うほどの馬糞が転がっていて踏まずに歩くのが至難の業という場所が何箇所も。。しかも日頃から雨量が多く、木々で影になっている道などは乾ききるどころか川と化している所も多々あり、そこを迂回していて道に迷ったり、道なき道を突き進む羽目になりと、結局当初の予定より3時間以上も遅れ8時間かけて山小屋に到着した。

海こえ山こえ国こえて♪-あともう少し。。
あともう少し。。

海こえ山こえ国こえて♪
やっと到着。この時すでに日没まじか。。


到着した日は山小屋の説明を受ける気力もなく、シャワーを浴びたら速攻で寝てしまったのだけど、この山小屋、小屋と呼ぶには失礼なほどキレイで設備が整っていた。朝食も手製の窯で焼いたパンを出してくれるほど。日本で泊まった山小屋はこれぞ山男の溜り場的だったけど、こちらは人里はなれた別荘のよう。
馬糞や悪路にめげず頑張って歩いて来た甲斐があった。。(涙)

海こえ山こえ国こえて♪-パン
パンの焼ける匂いは最高

海こえ山こえ国こえて♪
山小屋近くのキャンプサイト

海こえ山こえ国こえて♪
山小屋近くの川


この山小屋周辺には魅力的なトレッキングコースが沢山あり、滝のそばで泳げると聞き、翌日からさっそく出かける。

が、ご他聞にもれずこれまた道がかなりワイルドで、今回旅の途中のため登山靴を持参せず、いつものジョギングシューズできているためなかなか足の裏が痛かった。。が、その苦労を忘れさせられるほど笹やシダをより分け辿り着いた滝はどれも水が透通っていて綺麗でした。

海こえ山こえ国こえて♪-滝1


海こえ山こえ国こえて♪




残念ながら水が冷たすぎて滝のほとりで優雅に泳ぐことはできなかったけど(記念のために3秒だけ水の中に潜って出た)コチャモバレーでアンデス山脈の自然の豊かさを味わえて楽しかったし、なにより良い経験になった。

もちろん帰りも元来た悪路を歩いて返ったのだけど、3日間天気に恵まれたお陰で、道も随分乾いてくれていて助かりました。ホント。。

そうそう、忘れるところだった。
コチャモバレーの山小屋へは最後に川を渡らなければ辿り着けない。ここで活躍するのが手製のリフト。これで一人づつ渡るようになっているのです。そう、人力で。

海こえ山こえ国こえて♪
人力リフト


このリフトをしほっちと2人でえっせほっせと引っ張り、お互いを川向こうに渡し合うのはなかなかの腕力を要し、そしてスリルも味わう事ができました。


次はチリの首都サンチャゴへ向かいます。