真面目に書こうとすると色々重たい話ばかり増えて本当に困るんですが
今回はとことん個人的なことになるから読むことはおすすめしません


1人のオンナの人生のごくごく一部のできごとです




「なんでこいつと先に出会ったんだろう?」

この一言から全てが狂い出した
当時ずっと嬢にはSさんの魔法の言葉が毎日溢れていた
実際付き合ってたはずの彼氏とうまくいってなくて、むしろバーチャルにしか感じられなくなってて
ある日、彼氏がデート中に仕事に行かないといけないと言い出して横浜の風俗街に置いていかれて途方に暮れて
どうしようもなくなって1人ホテルを探して部屋でぼんやりしていたら、電話をくれたのがSさんだった

「こっち帰ってきたら来る?」

そういってくれてから、もう涙が止まらんくなって思わず嬢から「逢いたい」って一言告げて泣き崩れた
電話越しにずっと心配して色々言われた事を細かく覚えてるわけはないんだけど、ただただ嬢が泣き止むまで電話を繋いでくれていた

その二日後、嬢は彼の家にいきました


でも現実そこは彼と彼女の愛の巣で
そんな場所に嬢が土足でのこのこ入っていいわけがない
でも、「現実」に嬢はそこに居て
なんだか段々それを考えると居たたまれなくなったりして


暫くそんなことをぼんやり考えてたら、彼が嬢を思いっきり抱き寄せてくれた
もう自分がマグロ状態で目が点になってたのをはっきり覚えてる
でも、そこで一言

「逢いたかった」

って言われて、ようやく状況を把握した

そこからはまあ想像に任せるとして

とにかく彼はずっと嬢を離さなかった
嬢が泣こうもんならずっと黙って手を掴んでくれた
言葉は殆どいらなかった

「まなこちゃんは世界で一番いいおんなです」

そう言って頭を撫でてくれたときには、もう世界なんてどうでもいいと思えた


それから一ヶ月くらいしてから彼は消えてしまいました
生きてないことはわかりたくもない出来事で
一体何が世界で起こってるのか全くわけがわかなくなった
当時の彼氏とやらとも別れてました


そこらへんの記憶が、今現在、殆どなくて

本当に苦しい日が続いたのをなんとなく感覚で覚えてる

愛した人は消えて、繋がっていたかった温もりもなくなった

あれから知り合いの男性に遊びに誘われ家に行ったら、首を絞められて

息することもままならぬ状態から強姦されて

目の前が全て真っ黒になって家に引きこもった

そこまではなんとなくパノラマで覚えてる

毎日枯れることのない涙の水分と声と不安

色のない記憶

覚えていてもなんの役にも立たない記憶


あれからどうやって今の自分を活かしてきたのか、不思議だが殆ど覚えてない
寧ろ全て塗りつぶした黒しか思い出せない

もうこの記憶が年々嬢の中でこれだけ薄くなってきてるってことは
このことを墓場にもっていかなくていいって言われてるんだと

つい最近思ったんだ

全てにおいて考えも行動も軽卒な人間だったんだなって思い出したりする度に反省してる
でも、あの痛さと自分の愚かさは嬢だけが知ってる真実であって現実になる


じゃあ
どこから覚えてるかって?

それも曖昧でよくわからない


さっきからわけがわからんことを書いてるけど
特に何がどうしたってことが書きたいわけじゃないんだ

ただね
本当に最近不安が多い
物忘れが激しいのは元からにしても、あまりにも色んなことを覚えてなさすぎるんだ
自分の過去の記憶が、殆ど自分で把握できないなんて悲しくなってきたんだ
だから、自分が覚えている間に
自分がまた自分を見失わないように
何度も思い出して自分が誰であるかを示しておきたいんだ
いつか自分が何であるかを忘れてしまいそうで怖いよ

だから、どんなに汚い過去でも自分が歩いた道。それを忘れて、又々過ちを繰返したくないんだ


困ったことに近頃本当に昔のことを覚えてない自分に少し恐怖を覚えてるんだ
思い出せないことが驚く程沢山ある
でも、それだけ自分が今を必死になってきた証拠だとも思える


誰かに
「生きていく為に、忘れてしまわなくちゃならなかったんだよ、そのくらい辛かったんだよ、頑張ったんだよ」

っと、言われたことを覚えてる
でも、誰に言われたとかはまったく思い出せない





そんな嬢が、今もこうして息をしてる
パソコンの前でのんびりくつろいでたり
大好きなお茶を楽しみながらテレビを観たり
素敵な音楽に心を打たれながら眠りにもつく


そんな日常が嬢には近頃とても幸福に思えてしかたない

こうして要られるのも
何かの定なのかな

嬢がオンナに産まれたことに何か意味があるとしたら
多分そこに大した理由基はなくて
誰かの記憶に残せるようにこれからしていけばいいのかな

そんなことをだらだらと思いながら今パソコンのキーを叩く自分を
明日忘れてなければ、きっとまた幸福は続くんだろう




今改めて思う

嬢を観て触れて接してくれている全ての生き物に、日々感謝しなくてはなあ




頭を巡らせるのは、今日で暫く止めておこう

こんなにすぐ忘れてしまうなら、記憶なんて言葉は嬢に必要ないな