室内安静の時以外は毎日、長男と病棟にあるキッズルームで遊んでいます。

そこにはマグネット式のブロックのおもちゃがあり、それを使って遊んでいたときの事です。

いつもは家を作ったり、自分の思いのままに形作ってそれらしい名前を付けてみたりして楽しんでいる長男。

その時は、ガイドを見ながら中々の大作であるロケットロケットに挑んでいました。途中から私も手伝うことに。

文章付きで説明があるわけでなく、見よう見まねだったので大人でも一瞬理解できなかったりしましたキョロキョロ

何とか3分の2出来上がり、残りのパーツを積み上げるだけ!というところで崩れ落ちる。

これを何度も繰り返しました。

4歳の長男は嫌になります。
何回かは「あ~」とか「もう、また~!」とか言いながらも一緒にやり直していました。

5回目くらいになると「もう、やめた!」「別の遊びする」と言い出しました。

入院する以前から長男の諦めやすい性格が気になっていたので、これは良いきっかけになるかもしれないと思いました。

「えー、せっかくここまで頑張ったんだからもう少しやろうよー」

と声をかけると、しぶしぶ手伝う息子。
でもやっぱり崩れます。
しかも今までで一番酷い状態まで。
さすがにやる気が失せたかな。

「わかった!じゃあママがやるから見ていて」

と言いながらササッと組立てます。
もう何度もやり直したので手慣れたものです。

もうすぐ難関のパーツ。。。とここで、

「あーここちょっと難しいなぁ。できるかな」

と呟きました。

「待って待って待って!そこは僕がやるから」

長男がその気になってくれました!
うまくいった!と内心ニコニコです。
"ママが困っている"  "自分にとってほんの少し難しめ"の部分を彼はきっとやりたがると思いました。

一から十まで一人で完成させることが目的でなく、長男がチャレンジして達成する体験をしてほしいと思っていました。

難関のパーツを二人で協力して作り、積み上げるところを一緒に。

「せぃのーで!」

「できた!やったぁ(*^o^)/\(^-^*)」

何とか完成し、大喜びの長男。良かった良かった。
しばらく楽しんだ後、片付けながらも興奮冷めやらぬ感じで

「できて良かった~」

と繰り返しています。

「頑張って作ったから余計に嬉しいよね。何も頑張らずにできたってこんなには嬉しくないよね。諦めずにやってみたから嬉しいんだよね」

とちょっとしつこいくらい言ってみました。
幼くて語彙力がないために、何と言えば良いか分からないようにみえたので、その気持ちの正体を変わりに声に出して伝えたつもりです。

すると長男の目がキラキラしましたお願い
そして、たまらない!という様子で私に抱きついてきました。
初めての薬を頑張った時と同じ感覚でした。


大袈裟ではなくて、本当に目が輝きました。
何と言うか、、、
心の中にフワフワ広がっている心地よさが消えていく前に言葉に換えて理解したことで、さらに深く心に刻まれたように感じます。

長男にとって素晴しい経験ができたと確信できた出来事でした。

こんな風に気持ちを表現してあげるのも案外大切ですね。